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「へっ…！？」
ドクンと私の心臓の音が聞こえた。
……今……
靖友くん……何て言った……？
いや、しっかり聞き取れたんだけど……
「もちろん今すぐの話じゃねぇヨ。俺まだ学生だし。」
突然の事にびっくりしちゃって言葉が出てこない。
「俺が大学卒業して社会人になったら、箱根で一緒に住もうな。」
ふと、靖友くんが触れている、私の左手に目を移した。
「同棲したらずっと一緒だな。休みの日は、どんなに疲れててもおめーに付き合うヨ。」
私の左手の薬指には、シロツメクサで作った指輪があった。
「ジェットコースター乗れるまで遊園地でもいいし、自転車乗りたいならまたこの公園でもいいし。」
『とことん甘やかしてやんヨ』って優しくはにかむ靖友くん…
「その代わり、俺が夜仕事から帰ってきたら美味い唐揚げ作ってネ。」
私はこくっこくっと何度も頷いた。
「そんでさ、俺が責任取れるようになったら…そん時が来たらまた伝えるから。ちゃんとした指輪持って。」
そう言って靖友くんは空いている方の手で、私の左手の薬指にちょんちょんと触れた。
「だから、これは予約っつー事で。」
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作者名：蓮菜 | 作成日時：2021年4月10日 0時
