人生万事塞翁が羅生門 其の一 ページ9
作斗が死に、その復讐として両親を殺した後、僕はとある病院で保護されていた。
作斗が生きていた頃から出ていた咳が段々と酷くなりだした為、肺の治療も受けていたのだが、この咳とは一生の付き合いになりそうとのこと。
肺を病んでいるのは前世も同じだったので、あまり気にすることは無かった。
何度も季節を繰り返し、十五歳になる春を迎えた僕のもとに人語を解する鼠がやって来た。
名を根津といい、ヒーロォを育てる名門校、雄英の学校長をやっているらしく、僕をスカウトしに来たとのことだった。
正直なところ、ヒーロォに興味など無かったが、断る理由も無く、その申し出を受けることにした。
それからは雄英に入学する為、病院の看護婦や患者の方々に勉学を教えて頂いた。
前世の記憶、そして作斗の個性の影響もあるのか、僕は乾いたスポンジが湯水を吸うかの如く、現代の知識を蓄えていった。
度々、病室を訪れる医師が僕の手にしている参考書などを見て目を見開いていたのは中々に面白かった。
そして今、僕は雄英高校の無駄に広い廊下を歩いていた。
作斗と別れた時、まさか自分がヒーロォの学校に入るなど考えもしなかった。
織田と作斗ならば、こんな時どんなことを考えるのだろうか…
＿＿＿＿＿＿
生徒のざわめきが遠くから聞こえる廊下を僕は静かに進んでいた。
貴「ｹﾞﾎｯ…此処が一年A組か…随分と大きな扉だな…」
バリアフリィというものだろうか。その大きな扉を開けて中へと入る。
「机に足をかけるな！
雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないと思わないか!?」
「思わねーよてめーどこ中だよ端役が！」
何という…品のない男だ。
おそらく眼鏡をかけた男は、爆発頭を注意しているのだろう。
何となく武装探偵社の国木田とかいう男を思い出した。
「聡明〜〜〜〜!?
くそエリートじゃねえかブッ殺し甲斐がありそだな。」
「君ひどいな
本当にヒーロー志望か!?」
僕が考え事をしている間に話は進んでいたようだ。構わずに自分の席へ向かおうとすると眼鏡の男に声をかけられた。
必然と爆発頭の男も此方を向くわけで。
挨拶くらいはしておこうか。
「む？これは失礼した。俺は私立聡明中学出身
飯田天哉だ。君は？」
貴「お初にお目にかかる。僕は芥川 A。
中学は故あって通っておらぬが勉学の方は問題ない。これから宜しく頼む。」
貴様らが何をしようが僕に関係はない。
せいぜい僕の邪魔をしないことだな。
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十七夜(プロフ) - お答えします。主人公の芥川妹は文ストの世界から来たいわば転生者です。文ストでは少し難しい漢字や言い回しをするのと、転生者として他のキャラクターと違いを出そうと思ったからです。これからもよろしくお願いします。 (2019年5月11日 9時) (
レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - はじめまして！この作品すごく私好みの作品です！一つ質問ですがヒーローをヒーロォと書いているのはなぜですか？ (2019年5月11日 2時) (レス) id: 1a55ee5e7b (このIDを非表示/違反報告)
十七夜(プロフ) - ありがとうございます！楽しんで頂けるように、これからも頑張って更新していきます！ (2019年5月6日 19時) (レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)
鶴(プロフ) - 初めて見たんですが、とっても面白いです！文ストもヒロアカも好きな、自分にとってはもうご褒美としか、言いようがないです！ありがとうございます。更新がんばってください！応援しています！ (2019年5月6日 17時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
十七夜(プロフ) - 雫さん» 応援ありがとうございます！一人称がやつがれな無自覚系男装女子が書いてみたかったのです。これからもよろしくお願いします！ (2019年5月1日 18時) (レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十七夜 | 作成日時：2018年11月10日 17時
