USJ ギャングスタア パラダヰス 其の五 ページ40
貴「羅生門！」
外套の裾が伸び、鋭利な刃となって敵達に襲いかかる。
初めて敵と遭遇したとは思えない俊敏な動きで敵達を戦闘不能に陥らせていくAの姿は、何処か慣れを感じさせる異様なものだった。
ヒーローである相澤と比べてもAの動きは劣ることなく、むしろ優っているくらいだ。
その証拠に、個性の違いがあるとはいえ、Aが相手をした敵の方が早く戦闘不能になっていく。
死「ははは、すげぇ、すげぇなアイツ。ヒーローよりも戦闘慣れしてるよ。」
ガリガリと首を掻き毟りながら、死柄木が感嘆の声を上げる。
死「まぁ、あのヒーローが弱いって訳じゃない。ゴーグルで誰の個性を消しているのか分からない様にして戦ってる。
そのせいで集団戦のコッチは連携に遅れが出た。嫌だなヒーロー。
やっぱり有象無象じゃ歯が立たないか。」
死柄木の呟きが戦闘中のAの耳に入る。
どうやら分析能力が高い様だ。僅かな間で相澤の個性の強みを見出している。
「余所見してんじゃねぇ！！」
貴「！」
背後からの攻撃を羅生門で受け止める。
多対一の戦闘は久しぶりだが、些か面倒だ。一息に片付けてしまおう。
貴「羅生門！」
外套から飛び出した無数の黒獣が、Aを囲んでいた敵達に喰らいつく。
緑「す、凄いや…アレが芥川さんの個性…こんなにも戦闘向きだったなんて…！」
麗「ヤバイわAくん…敵達が手も足も出ないなんて…！」
緑谷や麗日、他の生徒達が驚嘆の声を上げる。
それほどまでにAの戦闘は圧倒的なものなのだ。
貴「これで半数は減ったか…？相澤の加勢でも………！」
倒れ伏す敵達の真ん中で羅生門を外套に仕舞ったAは広場の中心を見て、目を見開いた。
黒い靄の男がいない。
貴「まさか…」
Aが呟いた瞬間、USJの入口の方からざわめき声が聞こえた。
そちらを振り返ると黒い靄が放射状に生徒達を包み込んでいた。
貴「相澤！」
相「…やられた。個性の一瞬の隙を突かれた。おそらく皆まだ死んではいないと思うが………俺は主犯格の方を相手取る。芥川、お前はその他を頼む！」
貴「承知。」
懐かしい。
戦場で聞き慣れた織田の声。
それと酷似した声が、再び僕に指示を出す。
「A」
「お前の異能力の強みは何だと思う?」
貴「勿論……『遠距離からの一方的蹂躙』だ！！」
その瞬間、広場にいた主犯格以外の敵が全て黒刃に貫かれた。
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十七夜(プロフ) - お答えします。主人公の芥川妹は文ストの世界から来たいわば転生者です。文ストでは少し難しい漢字や言い回しをするのと、転生者として他のキャラクターと違いを出そうと思ったからです。これからもよろしくお願いします。 (2019年5月11日 9時) (
レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - はじめまして！この作品すごく私好みの作品です！一つ質問ですがヒーローをヒーロォと書いているのはなぜですか？ (2019年5月11日 2時) (レス) id: 1a55ee5e7b (このIDを非表示/違反報告)
十七夜(プロフ) - ありがとうございます！楽しんで頂けるように、これからも頑張って更新していきます！ (2019年5月6日 19時) (レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)
鶴(プロフ) - 初めて見たんですが、とっても面白いです！文ストもヒロアカも好きな、自分にとってはもうご褒美としか、言いようがないです！ありがとうございます。更新がんばってください！応援しています！ (2019年5月6日 17時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
十七夜(プロフ) - 雫さん» 応援ありがとうございます！一人称がやつがれな無自覚系男装女子が書いてみたかったのです。これからもよろしくお願いします！ (2019年5月1日 18時) (レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十七夜 | 作成日時：2018年11月10日 17時
