賑やかな委員長決め 其の八 ページ34
貴「平和の象徴たるオールマイトは敵にとって邪魔な存在です。消したいと考えるのは無理もないでしょう。」
すぐ側にオールマイト本人がいるのだが構わず話し続ける。
貴「そしてその考えは少なからず僕の中にも存在する。僕にとってヒーロォは信用出来ぬ存在なのです。」
ｵｰﾙﾏｲﾄ「あ、芥川くん…」
貴「ヒーロォは助けてくれないから。」
その一言に職員室内は静まり返る。皆、僕が地獄変の被害者と知っているからだ。
あの事件は早急に対処していれば防げたのだ。責任を感じる者が殆どなのだろう。
相「わかったわかった。いいよ芥川、それを話すのはお前にとっても辛いはずだ。
だが、敵と同じようにヒーローが、オールマイトさんが嫌いなら何でその話を俺にしてくれたんだ？俺もアングラ系だが一応ヒーローだぞ？
お前が何も言わなかったら、明日オールマイトさんは消えたかもしれないのに。」
相澤の最後の言葉に職員室内では失笑が溢れ、オールマイトは「ちょっと相澤くん酷いよ！？」と騒ぐ。迂闊なことに僕も僅かだが笑ってしまった。
貴「貴方は…ヒーロォである前に僕の教師です。今も僕を慮って労りの言葉をかけて下さったでしょう。それに貴方は一度たりとも僕を憐憫の眼差しで見なかった。
僕にはそれだけで十分なのです。
貴方は他のヒーロォとは違う。それではいけませんか。」
これが相澤に対する僕の正当な評価だ。
相「…いや、お前の気持ちはよく分かった。伝えてくれてありがとな。明日は念のために警戒態勢をとっておく。もう教室に戻っていい。」
僕の頭をポンポンと撫でながらそっぽを向く相澤。
心做しか顔が薄桃色に染まっている。
貴「では、失礼する。」
職員室から退室し、教室へ向かう。
相澤は、正しい教師だ。除籍という厳しい手段を使うのは本当のヒーロォを育成しようという心構えの現れ。
厳しくもしっかりと生徒を導こうとするその声は、血に飢えた禍狗たる僕が為す術もなく縋ってしまうかつての
それ故に。
他のヒーロォのように憎むことは出来なかった。
だからこそ少しばかり心苦しいのだ。
ヒーロォとは別の道を歩もうとすることが。
＿＿＿＿＿＿
ﾏｲｸ「イレイザー懐かれてるな！！照れてんのか？頬が赤いぞ！！」
相「黙れマイク。殴るぞ。」
ｵｰﾙﾏｲﾄ「私…嫌いだって…」
相「あんたもいつまでもメソメソしないでくたさいよ…ハア…」
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十七夜(プロフ) - お答えします。主人公の芥川妹は文ストの世界から来たいわば転生者です。文ストでは少し難しい漢字や言い回しをするのと、転生者として他のキャラクターと違いを出そうと思ったからです。これからもよろしくお願いします。 (2019年5月11日 9時) (
レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - はじめまして！この作品すごく私好みの作品です！一つ質問ですがヒーローをヒーロォと書いているのはなぜですか？ (2019年5月11日 2時) (レス) id: 1a55ee5e7b (このIDを非表示/違反報告)
十七夜(プロフ) - ありがとうございます！楽しんで頂けるように、これからも頑張って更新していきます！ (2019年5月6日 19時) (レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)
鶴(プロフ) - 初めて見たんですが、とっても面白いです！文ストもヒロアカも好きな、自分にとってはもうご褒美としか、言いようがないです！ありがとうございます。更新がんばってください！応援しています！ (2019年5月6日 17時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
十七夜(プロフ) - 雫さん» 応援ありがとうございます！一人称がやつがれな無自覚系男装女子が書いてみたかったのです。これからもよろしくお願いします！ (2019年5月1日 18時) (レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十七夜 | 作成日時：2018年11月10日 17時
