血なまぐさい歴史 ページ19
この世界、この国は、私がヌクヌクと生まれ育ってきた世界とは違う事が多過ぎるようで、会話の中に飛び交う、能力や魔獣という言葉が違和感でしかない。
それに、戦争や開戦という言葉。
wrwrd国は軍事国家と説明を受けたように、この国は軍隊が仕切っているらしい。
先程の自己紹介でも〇〇隊が多い事から予測はつく。
だからだろうか。
国にも国民にも薄く黒いモヤが覆っているのは。
特にここにいる幹部様は全員が黒いモヤを背負っている。
それはきっと、私には想像もつかない程の血なまぐさい歴史を積んで来たせいなのだろう。
ut「Aちゃん？どうかしたん？」
『鬱様は…そんなに黒いモヤを背負って重たくはないのですか？』
ut「え、僕！？黒いモヤ付いてんの！？」
ポケーっとしていた私へ、声をかけてくれた鬱様に質問を投げる。
何となしに聞いたつもりだったが、鬱様は一瞬で青ざめ、自分で自分の身体を抱き締めた。
『鬱様にと言うより、ここにいる皆様に付いてます』
濃さはそれぞれですけど、と続ければ皆様気になるようで、俺は？俺は？と聞かれる。
視線を1周走らせてから、更に口を開く。
『より濃いモヤが付いているのは、グルッペン総統閣下、トントン様、シャオロン様、コネシマ様、ひとらん様、鬱様、あと、チーノ様でしょうか』
1人1人名前を呼びながら目を向けていくが、こうして比べるようにして、初めて気付く事があった。
黒いモヤはその人その人で形状が少し違う。
syp「なるほど。戦地に出る人が邪気を受けやすいということでしょうか」
sha「え？それやったらゾムさんは？」
納得いかない様子のシャオロン様が口を尖らせる。
『多分ですが、初めて会った時に私が吸収したからではないかと』
zm「あー、やっぱそうか！あれから何や身体めっちゃ軽いねん」
大げさに腕をブンブン回すゾム様に、隣のシャオロン様とエーミール様が迷惑そうな顔をする。
グルッペン総統閣下に関しては、気絶する位あれだけの吸収をした状態で尚、皆様と一緒の黒いモヤをつけている訳で。
初めて会った時の状態が、いかに異常だったかを思うと寒気がした。
rbr「大先生に関しては納得やけど、チーノは？」
ut「おいロボロぉ！何で俺は納得やねん！」
rbr「あんだけ女遊びしとって、怨み買わへんとでも思っとんか」
いや、ほら、それはちゃうやん？と言い訳をする鬱様を余所に、チーノ様と目が合う。
それは何かを探る、そんな目をしていた。
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ゆかり(プロフ) - わぁーー、めっちゃ嬉しい！ありがとーございます！書きたい話はまだまだあるので、頑張りますね。 (2021年11月3日 20時) (
レス) id: 22f5afe48d (このIDを非表示/違反報告)
すいみん。(プロフ) - とても面白いです！どストライクにハマる世界観、書き方、夢主の性格...など！めちゃくちゃ好きです。次の更新楽しみにしています。無理せず頑張ってください！ (2021年11月2日 23時) (レス) @page31 id: 89ac922806 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 御三方、コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです！頑張る励みになりますね。そして銀狐様、ご指摘ありがとうございました。コソッと直してみました！ (2021年10月25日 12時) (レス) id: 22f5afe48d (このIDを非表示/違反報告)
銀狐(プロフ) - この作品好きです！これからも御体に気を付けながら頑張ってください！あと大食漢ではないでしょうか？ (2021年10月25日 10時) (レス) @page18 id: b88b2ea9fb (このIDを非表示/違反報告)
シー - え、めちゃくちゃ好きです！！応援してます！！ (2021年10月21日 3時) (レス) id: 7d376a875d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆかり | 作成日時：2021年10月15日 6時
