嘘吐きの理由 ページ18
em「実は過去にも異世界転生者がいたという数少ない古文書があるんですが、皆さん何か目的があって転生をされていましたので」
エーミール様の言葉にふと考える。
転生の目的とな？
特に何も思い付かな…
え、いやいや、まさか。
もしかして私の場合、男運の無さの克服か？
em「Aさんにもあるのかと思いまして」
『あー…私は…』
言うか？
男運が無くて転生を繰り返している、と。
言うのか？
こんなバカみたいな理由を。
os「Aちゃん？大丈夫？」
『あ、はい、大丈夫です！て、転生の理由ですよね！私はこの世界を平和にしに来たんだと思います！』
os「思います？」
『いえ、しに来たんです！』
冷や汗が出る中、誤魔化すように目の前に置かれたリゾットに手を伸ばす。
一口食べれば、薄味で空っぽの胃に優しい味がした。
em「なるほど。…ちょっとゾムさん！」
エーミール様は納得してくれたようで、自分の皿に盛られた山を見て悲鳴を上げた。
嘘を付いてしまったけど、別に良いだろう。
誰かを傷つける嘘じゃなし。
流石にこの場で男運の無さを暴露するのは恥ずかしい。
それに私は恋愛する気もない。
うんうん、と1人納得しリゾットを口へ運ぶ。
gr「で、だ！今回の一件だが、Aは俺に何をしたんだ？Aの能力は何だ？」
ワクワクしながら聞かれても、あいにくそれは私にも分からない。
ペ神様へ説明した時と同じように、ただ正直に状況を伝える。
黒いモヤがグルッペン総統閣下の身体中をビッシリと覆い、蠢くようにしていたと話せば、半分くらいの幹部様が気持ち悪そうな顔をしてくれたので、拙い説明ながらにイメージは分かってくれたのだと思う。
sn「で、俺的には祈祷師だと思うんだよね。倒れた後の状態からして、確実に吸収するタイプの」
em「はい、私もそう思います。誰にも見えない黒いモヤは恐らく怨念や祟り、邪気の類かと」
ht「あの日は魔獣に襲われたんだったな？以前から国付近の森が不穏なのは感じていたが」
tn「そういや何かに憑かれたような、おかしい魔獣がおったわ」
gr「なに？じゃああれは他国からの仕業ではないのか？」
私を置いて、話が盛り上がる。
話の内容が私に関係する事なので、聞いてはいるものの口は挟まない。
あーだこーだと話が展開する一方で、話には全く寄らずひたすらに食事をしている幹部様もいて面白い。
特にシャオロン様やゾム様、コネシマ様あたりは頭より身体で動くタイプに見えた。
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ゆかり(プロフ) - わぁーー、めっちゃ嬉しい！ありがとーございます！書きたい話はまだまだあるので、頑張りますね。 (2021年11月3日 20時) (
レス) id: 22f5afe48d (このIDを非表示/違反報告)
すいみん。(プロフ) - とても面白いです！どストライクにハマる世界観、書き方、夢主の性格...など！めちゃくちゃ好きです。次の更新楽しみにしています。無理せず頑張ってください！ (2021年11月2日 23時) (レス) @page31 id: 89ac922806 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 御三方、コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです！頑張る励みになりますね。そして銀狐様、ご指摘ありがとうございました。コソッと直してみました！ (2021年10月25日 12時) (レス) id: 22f5afe48d (このIDを非表示/違反報告)
銀狐(プロフ) - この作品好きです！これからも御体に気を付けながら頑張ってください！あと大食漢ではないでしょうか？ (2021年10月25日 10時) (レス) @page18 id: b88b2ea9fb (このIDを非表示/違反報告)
シー - え、めちゃくちゃ好きです！！応援してます！！ (2021年10月21日 3時) (レス) id: 7d376a875d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆかり | 作成日時：2021年10月15日 6時
