検索窓
今日:9 hit、昨日:5 hit、合計:12,411 hit

15 ページ18

「うーん…」と唸っている首領。

其の間にも冷や汗が溢れ出る。
此の世界では首領の言葉は絶対。

それを私は拒絶しているのだ。

どくんどくん、と心臓が大きく脈打つ。



「ねぇ、リンタロウ。なら期限決めてやってみればいいじゃない」

「お、それはいい案だね。流石エリスちゃん」



そんな会話を聞いて、更に汗がぶわっと溢れ出る。

嘘、でしょ?


此の儘だと私は五大幹部の仲間入りしなくてはならない。
絶対回避したかった未来へと行ってしまう。



「__じゃあ、1ヶ月くらいやって貰おうかな。

ね、A君。」

「ですから私は__」

「__之は命令だよ?」

「……謹んでお引き受け致します…」



そう云うとニコニコと笑う首領。

此の返事を待っていたんだ。
私が断れないことも、きっと頭に入っていた。

私が、断ることはないと、そう確信していたんだ。

本当、恐ろしい人だ。







「A!」

「…ぁ、中原幹部……」



震える躰を抑え、部屋を出ると後から中原幹部が追いかけて来た。



「大丈夫か?

……悪ぃ、護ってやれなくて…」

「中原幹部の所為じゃないですから、大丈夫ですよ。
それに、1ヶ月だけですから、」



其の言葉に中原幹部は顔を歪ませる。

何か、悪いことでも云っただろうか。



「あの、さ、前みてぇに…、否、やっぱなんでもない」

「……あの日から、何時も気にかけてくれてありがとう

"中也"」



私は、其れ丈告げて逃げる様にその場を去った。

下の名で呼んだのは久しぶりで、少し、ほんの少し…気恥しい。

(っ'ヮ'c)ウゥッヒョオアアァ→←14



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
37人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

夜月銀桜(プロフ) - 凛音さんはまりましたか?題名センス良すぎます!体に気をつけて頑張ってください! (2019年5月24日 21時) (レス) id: 8b1129a01c (このIDを非表示/違反報告)
凜音(プロフ) - リタさん» ありがとうございます!!もっと質の良いものを目指しつつ更新頑張りたいと思います!! (2018年8月2日 9時) (レス) id: 80aa120701 (このIDを非表示/違反報告)
リタ(プロフ) - 面白いです!忙しいと思いますが更新頑張ってください!応援してます! (2018年7月22日 17時) (レス) id: b81c0804d4 (このIDを非表示/違反報告)
凜音*如月奏羅(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます!もっと語彙力を貯めて、時間が許す限り更新したいと思っております (2017年8月2日 20時) (レス) id: a5660d7b3c (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - とても面白いですね!忙しいとは思いますが更新頑張ってください! (2017年8月1日 11時) (レス) id: a1cdfad0d7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:凜音 | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年6月19日 6時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。