おとぎ話。【ホラー？】

第4話:Little Red Riding-Hood ページ5

「お母さん行ってくるね！」

一人の少女。赤い頭巾を被った少女が言った。

「言ってらっしゃい。」

母親らしき人は笑顔で見送る

「森には気を付けるのよ。狼もだけれど、双子や小娘に殺されちゃいますよ。
街は通っては行けませんよ。海にも気を付けて。」

「わかってるよ。お母さん！」

心配性だなぁといいながら森の中へ入っていく少女。

少女の持っている籠の中にはワイン、パン、チーズが入っていた。

そして見えないように奥にナイフ。

「ねえねえ、そこにいるのはだあれ？」

かさかさと動いた葉の中から出てきたのは狼。

「まさかァ小娘に見つかるとはなァ。なァ御嬢さん。
この先に花畑があるんだが一緒にどうかねェ？」

「いやよ。狼さんにはついて行ってはいけないんだもの。」

「嘘じゃねェぜ？俺ァ嘘をついたこたァねえからなァ。」

「それもどうせ嘘よ。それとも、狼さん今ここで死ぬ？」

「これは失敗だな。すまん小娘。」

そういうとそそくさと逃げて行った狼。

「何見てるの？お姉さん。いい加減出てきてくれないとこっちから行くよ？」

「どいてよ。あの家は私のおばあちゃんの家なんだから。」

そういって隠し持っていたナイフを相手に向けた。

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