第35話:white snow ページ36
「エラ、ふざけるのもその性格だけにして。」
「あら、いいの?貴方の大事な御家族様貴方のせいでいなくなっても。」
白雪は目を細める。
「どういう意味。」
「だぁかぁらぁ!貴方がここで断ったらチビ共が死ぬって言ってんの!」
そんなの・・・。
私に拒否権なんてないのと同じじゃない。
「あ、それといいこと教えてあげる。」
今この状況でそんな事言えるのはこいつくらいだ。
「実はね、貴方の言うシロガラス」
エラの口元が上がる。
「元々ここの王子様よ?」
「は・・・?」
何を言っているんだこいつは。
だって、今ここで死んでる男は?
「魔法でへーんな恰好にされてね王宮大慌て。国民に知られないように代わりを呼んだらしいけどこれまた酷い男。女遊びは酷いし、兵士には暴力。そんな男、死んだって当然だと思わない?まぁ、世間知らずのお姫様はそんなことどうでもいいかしら?」
魔法なんて、そんなものあるはずないじゃない。
いや、でも毒林檎があるくらいよ?おかしくなんてないわ。
頭を捻る白雪にエラはこんなことを伝えた。
「そうそう、この呪いはね誰かのキスで戻るそうよ?」
き、キス?そんなの・・・。
「貴方自分で言ったじゃない。シロガラスを手に入れたいって。そんな事も出来なくて手に入れたいなんて言わないで頂戴。」
「分かったわ。シロガラスの所へ案内して。」
エラは白雪に顔がばれないように下を向き口角をあげる。
ボソッと交渉成立という言葉を口にした。
コツコツという二人の足音が王宮の中で響く。
さぁ、ここよとエラが両手を広げた途端
「!?」
ガタンと白雪の立っている床が闇を見せた。
「ちょっとどういう事!?」
落ちる寸前にエラに尋ねる。
「言ったじゃない。私オモチャになってって。それに私嘘は吐かないわ。」
あぁ、もう白雪には聞こえてないかと呟く。
だってもうあの子は地の底。
第36話:Hansel and Gretel*→←第34話:Alice in Wonderland
53人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れーと(プロフ) - デルテチーノさん» 有難うございます! (2015年4月1日 9時) (レス) id: 51e87cd512 (このIDを非表示/違反報告)
れーと(プロフ) - 日向さん» 頑張るので学校頑張ってください!w (2015年4月1日 9時) (レス) id: 51e87cd512 (このIDを非表示/違反報告)
デルテチーノ - 続き楽しみにしてます(^^) (2015年4月1日 4時) (レス) id: ce2cc8afa9 (このIDを非表示/違反報告)
日向 - 明日から学校や超だるい (2015年1月7日 22時) (レス) id: 6749d40c16 (このIDを非表示/違反報告)
日向 - 頑張れ~ (2015年1月2日 23時) (レス) id: 6749d40c16 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:れーと | 作者ホームページ:http://puchiamatheater
作成日時:2014年7月12日 6時