おとぎ話。【ホラー？】 (ページ26)

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第25話:Little Red Riding-Hood　vs　Trump soldiers ページ26

「・・・。」

「さぁ、赤ずきん！ここにいるすべての奴らを根絶やしにするんだ！！」

「・・・。」

赤ずきんは言われたまま無言でナイフを取り出す。

そう、無言で。

赤ずきんは何時間もその口から何も発さないのだ。

「いやいや、赤ずきん。紙はナイフじゃ完全とは言えないね。だからこれを使うのさ。」

「・・・。」

「これはライターと言ってね。火が出るんだよ。ずっと森ですんでいた赤ずきんだからね。知らないんだろう。」

「・・・。」

一人で勝手に説明をしているうちに赤ずきんは狩人の持っていたライターを手に取り火をつけようとした。

「待て待て。赤ずきん。ライターだけだと火はまわりにくい。だからこれを使うのさ。」

狩人は酒瓶を出し寝ている兵たちの周りに酒をこぼした。

すぐさま二人は外へと逃げる。

1分もしないうちに火が回る。

流石に異変に気付いたのか一枚のトランプが飛び起きる。

「！？・・・！おい！侵入者だぞ！アリス様に伝えるんだ！」

「だ、ダメだ！！もう既に火が・・・！！」

二人にも聞こえるくらいの大きな声。

「赤ずきん。どうだ？お前が好きな赤じゃないか！」

「・・・。」

「流石に何か答えてくれないか？俺悲しいぞ。」

「・・・。」

流石に諦めたのか、ため息を吐き何も言わなくなった狩人。

「あ"あ"ぁぁぁぁあああああ出して！！出してえええええええ！！！」

「やだ！やだ！まだ燃えたくない・・・！！！！！」

そんな声も何分かは続いたがいつの間にかなくなっていた。

そして、二人の影もどこかへ行っていた。