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するとめめは何を思ったのか、
「やっぱりこれはだめ」
と言って俺から浴衣を奪い取った。
めめが何をしたいのか分からなくて、きょとんとする。
そんな俺にめめは黒色の浴衣を差し出す。
「今のはこーじが悪い」
黒色の浴衣を受け取った俺は、
なんとなく今のめめの行動の意味が分かってしまって、少し顔が熱くなった。
「……嫉妬深すぎや」
「赤が似合うとか思った自分にすら怒れる」
めめは眉を寄せて、口を真一文に結んでむくれている。
そんなめめは一旦放置して、服を脱いで黒色の浴衣を羽織る。
「めめー、帯取ってや」
帯を忘れたことに気づいてめめに声を掛ける。
めめは紺色の帯を手に持って俺の後ろに立つと、
「いいよ、俺結ぶ、」
そう言って俺の腰に手を回した。
俺はおとなしく手を上げる。
めめは帯を二周したあと、少しキツめに帯を引いた。
「キツい？」
「ううん」
「これは？」
「ちょっとキツい」
「……できたよ」
キュッと俺の帯を結んだめめに、ありがとうと声を掛ける。
振り返ってめめを見ると、めめは裸に浴衣を羽織っているだけで、体やパンツがチラリと見えていた。
めめはそれを閉じて整えると、
「今度は俺の、やって」
そう言って、後ろを向いて手を上げた。
俺と同じ色の、黒色の浴衣を着ためめの腰に、
めめが選んだ橙色の帯を巻く。
丸っこい後頭部や、剃り上げた首筋。
フワリと香る、めめの香り。
この大きな背中、めめのすべてが、
大好きだな、と思う。
「できたで」
「ありがとう」
さっきの不機嫌はどこへやら。
ふわっと笑うめめ。
「こーじ、浴衣似合うね」
「…そういう、めめの方が、」
「方が？」
めめが俺の顔を覗き込む。
「かっこ、ええで」
「よっしゃ」
めめがガッツポーズをする。
そんなめめがおかしくて自然と笑顔になった。
「じゃあ行こうか」
「うん」
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あーー - 最後の想いを伝え合う所は大泣きしながら読んでました….素敵な作品をありがとうございました！！！！ (2022年9月11日 10時) (
レス) @page49 id: 9699c6dae8 (このIDを非表示/違反報告)
まぁー(プロフ) - 1話を読み始めてから、あまりの面白さに一気に最後まで読み進めてしまいました。後半の二人のやり取りは、あまりの切なさに泣きながら読んでました。素敵なお話をありがとうございました。 (2022年6月29日 21時) (レス) @page49 id: ca44044983 (このIDを非表示/違反報告)
らゆこ(プロフ) - みー☆さん» みーさん！コメントありがとうございます（ ; ; ）励みになります、物語の展開も更新もゆっくりですが今後もよろしくお願いいたします（ ; ; ） (2020年8月15日 0時) (レス) id: 330379d7ee (このIDを非表示/違反報告)
みー☆(プロフ) - 私と同じお名前の方がいらしたので☆をつけてみました(*^^*)！もちろん私も更新楽しみにしておりました！物語が動いてきてドキドキしてます(*´ｪ｀*)！ (2020年8月14日 18時) (レス) id: 67ba1ad69d (このIDを非表示/違反報告)
らゆこ(プロフ) - みーさん» みーさんいつもコメントありがとうございます！とても励みになってます（ ; ; ） (2020年8月13日 10時) (レス) id: 330379d7ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らゆこ | 作者ホームページ：
作成日時：2020年4月11日 20時
