海賊皇女は海をゆく (ページ31)

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ドフィとクロに聞いた話によると彼はずっと『ステラさん』を探しているのだという。
そのためにドフィのヒューマンショップの経営にも根をまわし､財を手に入れ天竜人にまで近づいた

しかしここまでして見つからないのは.......

彼女は天竜人のおもちゃだ

壊されてしまった.......としか考えられない

「貴様如きが.......
貴様如きがその名を口にするなぁァァ！」

そう叫ぶもAの能力による攻撃とルフィのタッグに組まれてはテゾーロは手も足も出なかった

床に倒れ込み空を仰ぐテゾーロ

暗闇にキラキラと輝く黄金

―私は心から幸せだった―

『､ステ､ラッッッ！』

倒れ込むテゾーロに肩を貸す

「なんのつもりだ」

『私は､貴方のショーが好きなんです。
貴方には笑って歌っているのがお似合いだ､

そこ見てよ』

Aに言われて指を刺された場所を見つめる
血が足りない頭でも理解出来る

それは先程献上金を積んだ天竜人の船だ

一体何が言いたいんだこの女は、、。

こいつと言い､麦わらといい。
綺麗すぎる
素直すぎる
現実を.......知らない

「あの船が一体.......ッッッ！！！」

醜く怯える天竜人の傍で鎖に繋がれこちらを見つめる金髪

目が.......合った

「.......ッッッステラ！！！」

「よいしょっと！」

『あら、もう復活したの？ルフィ？』

「当たり前だ！余裕だぞ余裕！」

そんなふたりを他所に崩れ落ちるテゾーロ

ルフィに負け失った地位に財産に戦力。

俺は何の為に闘ったんだ
何の為にここまで来たんだ.......。
全ては『ステラ』のために.....ｯｯ！

また、またしても俺はまた1歩届かない
こんなにも。こんなにも他にないチャンスを目の前に助けを求める愛しい彼女を目の前に
どうすることも出来ない

俺は.......

俺は"無力"だ

「ほら､立てよ」

『そろそろ行かないとね』

手を差し伸べたのはルフィ
肩に手を置いたのはA

『ルフィもういいの？』
「あァ！もうぶん殴ったし､ゾロも救った！
でも俺こいつ嫌いだ！」

一体何を.......

顔を覗き込むA

『.......行かないの？助けに？
1回喧嘩したらもう友達なんだよ？
ねぇルフィ？』

「姉ちゃんが言うならぜッてぇそうだな！ニシシ」