奇跡 ページ40
今日は2日に1度倒れないようにするための仮眠を取った。眠ると俺は必ずAの夢を見る､夢の中で俺とあいつは笑っていて俺はふと思い出す。「Aは起きていない」ことに､するとどれだけ手を伸ばしても抱きしめてもあいつは悲しそうに笑って消えるんだ。泡にでもなるように､静かに消える。そんな夢を見たあとは食堂でサッチにコーヒーを貰ってAの部屋に戻る
いつもの時間、いつもの部屋
何気も無しにいつもの癖でノックをしたあと、当たり前に返事のない部屋の戸を開けた
目の前には「A」が起きて居て海を見ていた
「A.......」
何とも無しにでた名前は､こちらを振り向くと静かに笑った｡綺麗な涙を流しながら､確かにそこに「居た」
悪い夢かと思った､まだ夢の続きを見ているのかと思った
駆け寄って､こんな距離を走って抱き締めた
細く､細く小さくなった体を思い切り抱き締めた
ここにいる､夢じゃない
触れる､ちゃんと生きてる.....
涙が止まらなかった､震えも止まらなかった
Aの低い体温が少しづつ上がっていくのを感じた
もう取れてしまった潮の香り､それでも薬品の匂いの中に少しだけ混ざるAの香り
「ま、る、、こ」
空気のように出された声､小さく掠れて震えていた
それでも嬉しかった。嬉しくて堪らなかった
やっと生きていることを実感した､理解した
「愛してる」
細くなってしまった指にまた指輪をはめ直した
お前の代わりなんていなかった
お前のいない世界なんて生きてられなかった
色がなかった､味がなかった､匂いがなかった
お前がいるだけで俺の世界はこんなにも広がる
息が...出来る
ぎゅっと弱く抱きしめられる背中に感じた温かさに嗚咽が出るくらい泣いた､泣いて泣いてそれでも収まらなくて泣いた。悲しくても嬉しすぎても感情が一定量を超えると人は泣きすぎることを俺は身を呈して学んだ
俺の顔をゆっくりと触るA
真似るようにして俺もAの顔に手をのせた
大きく丸い目､長い睫毛､痩せてしまった頬
ぷっくりと柔らかな唇､
自然と引かれ合うように唇が重なった
塩の味がするキスだった
下手くそに泣きながら笑ってまた抱き合った
あぁ、これでもう。大丈夫....俺はいつの間にかAに抱きついたまま眠っていた
「おい！マルコ！！！」
「何してんだ！！！」
バタン！！
「「「「いい加減に！！」」」」
また騒がしい日常が戻ってきたねい
涙はまだ枯れそうにない
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麗葉 - 最高でした！(｀；ω；´)違う作品でも頑張ってください！ (2023年5月6日 20時) (
レス) @page50 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - 番外編でエースとサボとルフィと4人で会うのも見てみたいです！ (2020年6月8日 5時) (レス) id: b4debc2124 (このIDを非表示/違反報告)
れんこん(プロフ) - 黒猫さん» 頑張って続けます！任せろ〜！笑、ありがとう！ (2020年5月28日 18時) (レス) id: 14f134c39b (このIDを非表示/違反報告)
れんこん(プロフ) - 幸別愛友さん» 私､正直viぐらいで辞めてしまおうと思ったのですが幸別さまのコメントで頑張れました、とっても嬉しかったです！ありがとうございました！遅くなりますがゆっくり更新していきますので今後ともよろしくお願いいたします。 (2020年5月28日 18時) (レス) id: 14f134c39b (このIDを非表示/違反報告)
れんこん(プロフ) - ゆうきさん» ありがとうございます､今後ともよろしくお願いいたします！ (2020年5月28日 18時) (レス) id: 14f134c39b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れんこん | 作成日時：2020年5月10日 0時
