白ひげ長女は特攻隊長VII【ONE PIECE】

運命 ページ23

「エース！A！」

「「ルフィ(くん)」」


ハンコックが用意してくれていた手錠の鍵で、2人の手錠を外そうとしたが、黄ザルが光線ビームで鍵を破壊した。海楼石の手錠はルフィには外せない、ここまで来てどうしようもないのか。


追い打ちをかけるように、エースの横にいたセンゴク元帥が巨大化した。


「待て！！私が逃がすと思うなァ！！！私の手で処刑するのみ！！！」


やばい、このままじゃ3人とも死ぬ
咄嗟に周りを見た私は気づいた、あの処刑人
今蝋で鍵を作っている.......

この人も仲間.......なら！


「ごめん、生きて！」

「ｯｯ！？Aやめ」


さっきの衝撃でエースの鎖は床ごと剥がれた
そのコンクリごとエース、ルフィ、処刑人を下に落とすと間一髪、センゴクから逃げ切った

.......私の鎖は瓦礫の下敷き、逃げられない
元より"逃げるつもりはない"

エースはきっと私の錠が取れたと思っている
それでいい、それでいいから早く逃げて、振り向かず前だけ向いて.......逃げ切って


「お前は昔からそうさ、ルフィ！！！おれの言う事もろくに聞かねェで無茶ばっかりしやがって！！！」

「エース！」

「それにA!!お前もだ、何が姉だ！1個しか違わ.......」


話しながら振り向き、すぐさまあのバカを助けに.......その後ろには血だらけのAが居た
俺たちの攻撃を全て1人で受けた、Aだった


エースを落とす瞬間、
アイツはすごく悲しい顔をしていた
母に置いていかれる赤子のような顔
そんな顔しないでよ、私だってまだアンタと生きたいし皆と生きたいし沢山ふざけたい
マルコにも伝えたいことがまだまだあるの

でも、でもね.......

「私、アンタのお姉ちゃんだからさ」


そう言った瞬間手が離れた、ありがとう神様
私にエースを守らせてくれて


エース、貴方は私の弟だから、
私に初めてできた唯一の弟なの。
守りたかった、怒るだろうけど私の大切な弟だからで.......お願い生きて


エースの声が聞こえた
マルコの声もオヤジの声も遠くから聞こえた

迫り来るセンゴク、つぎの1発で確実に死ぬ

でももう動く気力すらない、下で見えたオレンジ色の炎が一気に燃え上がった

大丈夫、エースは助かった.......

もう思い残すことは、、、ない訳じゃないけど

「悔い」はない。




「貴様だけでも処刑だ.......！」


重く苦しい攻撃が来る.......はずだった

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