17 ページ17
その日からAの旅は始まった
人に脅えながら､信用することに脅えながら
たった1人で生きていた
しかし6歳の少女がたった1人で
簡単に生きていられるほど海は優しくない
かろうじて辿り着いた無人島での生活は
毎日が命をかけた死地であった
森に1歩でも入ろうものなら
恐ろしく獰猛な動物達に狙われ､
再び海に出ようものなら近海の海王類が邪魔をするという有様だった
それでもAは決して諦めることなかった
そしてそんなAを嘲笑うかのように神様は残酷だった
無人島に嵐が訪れたのだ
三日三晩振り続けた雨は食べられる木の実たちを全てダメにしてしまいAは飢えに勝てそうになかった
━━━━━━━━━━━━━━━
「おなかすいた､」
全身が石になったみたいに動かない
頭もぼっーとする
ｸﾙｯﾎﾟｸﾙ
「...ラリー」
小さな"帝王鷹"の子供だ
"帝王鷹"とは鳥の王と呼ばれ大人になると全長が
3mにも及ぶ大型の肉食獣
空で彼等に敵うものはおらず
最高時速は500キロをゆうに超える
"空の帝王"
しかしながら彼等は親に育てられる
巣を落ちた雛に育つ術はないのだ
ラリーはAがこの島に着いてすぐに拾った
雛鳥だ､成長スピードは早くここに来てまだ1週間ほどしか経っていないにも関わらずAの顔ほどの大きさに成長している
巣から落ちたラリーを助け､木の実をやり手当てをしてくれたAにとても懐きそばを離れることはなかった
Aの初めての友達だ
「ラリー､大丈夫だよ。
すぐ元気になるからね」
ラリーの毛並みはふわふわだ
ｷｭｰｷｭｰ
「心配してるの?
これ、くれるの?ありがとう」
ラリーは沢山の木の実を集めて持ってきてくれた
でもこの量じゃ私が食べても回復の見込みはない
それなら､ラリーが食べてくれた方がいい
「これはラリーが食べて?」
ｸﾙﾙﾙ
全然食べてくれない、どうしよう
そういえば本で読んだ気がする
Aは木の実を一つ取るとラリーの目の前に持っていった。ラリーは首を傾げるばかりだが次の瞬間Aは木の実を上空に投げた
ﾊﾟｸｯ
"帝王鷹"の雛はある程度成長すると餌を上空から投げ落とされる
それを上手くキャッチして段々と狩りについて学ぶ
と本で書いてあったのだ
ｷｭｰｷｭｰｷｭｰ!!!
ほんとに食べるつもりなかったんだね
ごめんね､でも私よりラリーに生きて欲しいの
初めての"友達"だから
そのままAは気を失った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 449人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れんこん(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます!!!続編も頑張ってまいります〜！ (2019年9月23日 12時) (
レス) id: 14f134c39b (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 続編おめでとうございます！ルフィ達と仲間になって、恋も冒険もこれからどうなっていくか楽しみです！これからも頑張ってください！！ (2019年9月22日 22時) (レス) id: ed90e02b61 (このIDを非表示/違反報告)
れんこん(プロフ) - ロキさん» ありがとうございます、 『サウザンドサニー号』に修正致しました (2019年9月22日 16時) (レス) id: 14f134c39b (このIDを非表示/違反報告)
ロキ - サニー号の名前がサウザンサニーになってます (2019年9月22日 15時) (レス) id: 1e15c62fde (このIDを非表示/違反報告)
れんこん(プロフ) - ぴのさん» よかったです！お読み頂きありがとうございます！ (2019年9月22日 10時) (レス) id: 14f134c39b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れんこん | 作成日時：2019年9月15日 16時
