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固まる俺を見てクスッと笑うと
落ちた皿を拾いだした
「大丈夫？どこも怪我してない？」
俺は、俺は動けなかった
これはきっと夢だ
あんなパスタ食べたから
俺の都合のいい夢なんだ
起きた時にまた辛くなる
そう思ってきつくきつく目を閉じた
突然ふわりと香るその『匂い』
少し甘くてせっけんの匂いがする大好きな匂い
頭を撫でる優しい細い『手』
「エース」 と呼ぶその 『声』
《これは姉ちゃんだ》
頭が理解すると同時に俺は穴という穴から全ての液体がでた気がする
「ひっ。ぐ、、ひ、、ん、」
ねえぢゃんんんん！ねえぢゃんんん！
ミーナねえちゃんん！あいだがっだぁぁあ」
「うん、お姉ちゃんだよ、、。
待たせてごめん、1人にしてごめん！」
片腕しかない腕で俺を抱きしめる姉ちゃん
あの日もう二度と会えないと絶望した
自分の無力さに
後悔した
悲しんだ
それでも俺はあの時
赤犬から俺を姉ちゃんが庇ってくれた時
俺は喜んでしまったんだ
姉ちゃんが海軍元帥という『夢』を捨ててまで
それでも尚俺を助けてくれたこと
"愛されている"と"必要とされている"と
心から思ったんだ
だから姉ちゃんが死んだのは
そんな俺の薄情な思いが生んだ罰なんだって
謝りたかった
大好きだって言いたかった
姉ちゃんとしたいことがいっぱいあった
姉ちゃんがいない世界でなんて
生きていきたくなかった
それでもまだ、俺には
仲間がいた
オヤジがいた
姉ちゃんがくれた命があった
なぁ姉ちゃん
姉ちゃんは1人で死んだのか
1人でいっちまったのか
俺は1人でいかせたのか
「エース。大丈夫､大丈夫だよ。
私はちゃんとここにいるよ」
ぽろぽろとキレイな涙を流しながら
たった1本の腕で俺を抱きしめる姉ちゃん
言いたいことなんて山ほどあるのに
俺の口から出るのは言葉なんかにならなくて
「ねえぢゃんんん、ミーナねえぢゃんんん」
抑えられない感情は全て涙になって出ていった
"大丈夫、大丈夫" "ここにいるよ"
"ちゃんとエースのそばにいるよ"
何度も何度も繰り返してゆっくりと
背を撫でる姉ちゃん
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chiaki0708(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございました！！こんな未来が起こればいいのになって思いながら読めました！幸せです！ありがとうございます！！ (2021年9月19日 1時) (
レス) id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
れんこん(プロフ) - がーさん» コメントありがとうございます！作者嬉し泣きです、中々長い作品となりそうですが続編もお楽しみ頂けると嬉しいです！ (2019年8月30日 19時) (レス) id: 14f134c39b (このIDを非表示/違反報告)
がー(プロフ) - もう大好きです！絶対続編読みたいです！もうやばいで大好きいいいいいいい！！！ (2019年8月30日 1時) (レス) id: 8eb0f6b23c (このIDを非表示/違反報告)
水神の狐@俺ナー☆(プロフ) - れんこんさん» 楽しみにしてます！！ (2019年8月29日 7時) (レス) id: 5a6fe00bf5 (このIDを非表示/違反報告)
れんこん(プロフ) - 水神の狐@俺ナー☆さん» 嬉しすぎてもう色んな感情が爆発しそうです！笑。。こんな駄文を長々と読んで下さりありがとうございます！狐様の為にも続編お出し致します！！またお楽しみ頂きると嬉しいです (2019年8月28日 23時) (レス) id: 14f134c39b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れんこん | 作成日時：2019年8月25日 20時
