例えばそう、君だったりして

言えないけど、好きに自信を（Tkat）2 ページ17

(続き)

試合は芸者相手に3通ペース。オフェンスの2回目救助に来るのは展開も考えてあっとの空軍が妥当だろう。銃の補助がないと4通は厳しそうかも。
救助頑張れ、などとのんびり見ていたのだが、ハンターが空軍の姿を捉えた瞬間に声が出てしまった。
「...え、好きじゃん...」
あっとが使っている空軍は僕が1番見なれた緑色の服で、しかも衣装だけじゃなくて携帯品まで完璧に僕と同じ。いつもそうじゃないから絶対あっとは意識してる、まだ僕があっとの意識の中に居るんだって。
「そんなのだめだよ..」
なんで、って一人で呟いて思わず顔を覆った。チームが離れたこの機会に、丁度いいからあっとに抱く重い感情もなくそうと思ってたのに。こんなのされたら諦められなくなっちゃうじゃん。だって僕が緑色の衣装使ってた時はずっとダサイって、あんなに俺は使わないって言ってたのにほんとにずるい。
「...どうしよ...また好きになるんだけど...？」
ごめんね、って謝りたいのに、こんなに勝手に好きになっちゃだめなのに。愛おしい気持ちが溢れてやまない。我儘が通るなら、まだあっとが僕のことを片割れだと思っていてくれるのなら、同じ程度の気持ちなら許されるのだろうか。踏み込んじゃいけないのはわかっている。だからせめて、バレないように気持ちを秘めながらでも、もう一回隣に立てることが出来たら。そんなに幸せなことはないだろうな。

fin.

学パロ(Hmss) 1→←言えないけど、好きに自信を（Tkat）1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す