その背中にぎゅっと ページ2
Rside
“ 廉 ” そう呼ばれるのが好き｡
彼独特のハスキーボイスで呼ばれるのが好きなんだ｡バカバカしいし単純やなぁって思うけど､名前を呼ばれる事に嬉しいと好きが溢れるんだ
“ しょお ” そう呼ぶと優しい顔で振り向いてくれるのも好き｡
いつも廉の呼び方は独特だーとか周りとちょっと違うよねとか言われることが多い｡正直､ほとんどが自覚がないものが多いけど...
だけど以前､紫耀から「俺､廉にしょおって呼ばれんの好きなんだよね」と言われ､そこからはちょっとだけ意識している所もある気がする.....
いつもにこにこと俺を甘やかしてくれて､周りのみんなからも頼られる根っからの長男気質
だけど....いつも思う。隣にいる時や前を歩く姿を見る度に。
その大きくてたくましい背中にどれほどの思いを抱えているんだろうと...紫耀自身､頼られるのも甘やかすのも好きな人だから､嫌ではないと思う
そういう時､俺に何ができるのだろうか｡
今ももうすぐ限界が来てしまいそうな背中をみて考える｡恋人の俺だから出来ること.....
“ ぎゅっ ”
紫)うぉ！！びっくりしたぁ....どうしたの？
といきなり背中に抱きついた俺にびっくりしながらも､優しい声で聞いてくる
廉)別に.....
それなのに正直に言えない自分が嫌になる｡だけど､今は性格の問題だけでは無い｡
普段こういう事をしないと言うことと､周りにメンバーがいるのもあって､恥ずかしすぎて顔が上げられない｡
きっと今､俺の顔はリンゴに負けないくらい赤いと思う｡
紫耀が､どうしたものかと悩んでいると
神)紫耀の事､癒してあげたかったんじゃない...？
そうジンが少し笑いながら言う｡図星をつかれ､もっと顔が熱くなった気がした｡
すると､紫耀が腰に回った俺の手を持ち､そのままの状態で歩き出しソファーまでいくと､くるっと向きを変えて俺の脇に手を入れ､ひょいっと持ち上げた。
そしてそのまま座った紫耀の上に乗せられた｡いきなりの事でポカーンとしていると､紫耀がでろでろに溶けてしまいそうな顔をしながら俺の顔を覗いている事に気づいた
廉)....っ//
恥ずかしすぎて急いで紫耀の首に手を回し肩に顔をぐりぐりと押し付ける｡
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作者名：咲夢 | 作成日時：2022年10月10日 22時
