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story.87 ページ46

その日の帰り道。



あ「いやー、ほんと調理実習無事に終わってよかったー」



蓮「ほんと、そうだな。お前のおかげだよな、まじで。


……いや、もとはといえばレシピ考えてくるの忘れてたわけだし当たり前っちゃ当たり前なのか?」


ただいま、たまたま会った蓮と帰宅中です。



あ「後半の言葉を言わなければ、素直な子なのに」



けらけら笑っている蓮を軽くはたく。



蓮「何怒ってるんだよ、まじで感謝してるって」



あ「……別に、怒ってない」



ふと、頭の中に蓮の言葉が流れ出す。



蓮『Aって、将来いいお嫁さんになるよな、きっと』



あ「もうっ、なんで今それを思い出す!!」


頭をぶんぶんふると、蓮が怪訝そうな顔でこっちをみてくる。



蓮「なに、お前……ついに狂ったか」


あ「狂ってない!!ばか!!」



きっとにらむと、蓮は不思議そうに首をかしげた。


蓮「……顔赤いけど、どうした?」



あ「ちょ、見ないでっ」



ばっと顔を隠すと、手首を握られた。


蓮「なに、熱?」


本気で心配している蓮が馬鹿みたいだけど、なんとなく心拍数があがってくる。



あ「ちがう!!あーもうっ、調理実習の時蓮があんなこと言うから悪いんだよ!!」



私の言葉にしばし考え込んでいた蓮だが、やがて思い出したように顔を赤くし私の手首から手を離した。


蓮「そ、それはその……ごめんだけど……」



うつむいていた蓮だがやがて決心したように顔を上げ、言った。



蓮「俺は、本気でそう思ってるし……俺だって、Aに嫁に来てもらいたい……し」



最後のほうは聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声だったが、私の心拍数を上げるには十分だった。


あ「な、ほ、ほんとばか!!そういうのやめてよっ」



あーなんでこんなに……顔が赤くなるんだ!!蓮がイケメンだからか!?イケメンってほんと罪だ!!


あ「じゃ、じゃあ私はこれで!!さよーならっ!」



ちょうど家についたのでそういうと、蓮は、



蓮「おう、じゃあなA」



顔を赤くしながらも優しく微笑みながら手をふって行ってしまった。



あ「……なんなの、あいつ」



なんか蓮がおかしい。



やっぱりプリンになにかはいっていたか……?


本気でそう思いながら、上がった心拍数と火照った顔を落ち着けるため私は深呼吸した。

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まいまい - かっこいい!!しかも、ストーリー構成がなってて、わかりやすい!! (2015年7月21日 0時) (レス) id: 6d0d403dce (このIDを非表示/違反報告)
ひなた様 - なぜかオチが2人います…先輩と同級生です。どちらかと言うと、やっぱり同級生オチがいいかな?ヨロシクお願いします!! (2015年4月18日 20時) (携帯から) (レス) id: a4f004b653 (このIDを非表示/違反報告)
- 先輩とのオチがいいでーす♪♪ (2014年10月1日 19時) (レス) id: 60d56979e0 (このIDを非表示/違反報告)
ろとぃ - 同級生とのオチがいいですっ!なにとぞ宜しくお願い致しますっ(`・ω・´) (2014年9月20日 18時) (レス) id: f54b462d7d (このIDを非表示/違反報告)
深you - 幼馴染かっこいー! (2014年9月2日 17時) (レス) id: a06d13c0d6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2014年4月3日 9時

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