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story.5 ページ7

新しいクラスに向かい、指定された座席につく。



私は廊下側の一番前、黒板が見えやすいのはいいけどサボれないじゃん…



多少の不満を抱きながらぼーっとしていると、ふいに声をかけられた。



「あの…すいません」


すぐそこのドアから声がしたので見てみると、ひとりの男の子が立っていた。


あ「私?」


「はい、ちょっとききたいことがあるんですけど…」



ここから話を聞くのは失礼だと思い、私は席をたつ。


廊下に出ると、男の子は少し申し訳なさそうな顔をした。


「ごめんなさい、わざわざ…」


そうやって眉をさげる男の子は実にかわいらしい。


こんなこと言うの変かもしれないけど、実際この男の子の顔立ちはかわいらしい。



あ「ううん、いいよ。それで、どうしたの?」


「えっと…一年生の教室はどこですか?」


この子、男子にしては身長低めかも。


ま、私なんかよりはよっぽど高いけどね。


あ「あ、もしかして新入生?」


「はい…」


恥ずかしそうに視線を伏せながら答える様子は、実にかわいらしい!!



あ「わかんないのもしょうがないよ、この学校広い割にちょっとややこしい構造してるからね。


案内するから、ついてきて!」


私が歩き出すと、男の子はお礼をいいながらついてきた。



一年の教室まで向かっていると男の子が声を発した。


「先輩の名前は、なんていうんですか?」


ほう、そんなに知りたいのか、こんな美少年に名前を聞かれて嫌な気分はしないぞ。


あ「月神Aっていうの。どうぞ名前で呼んで」


「わかりました、A先輩!」


にっこり笑う男の子に、もう女子力負けたと思った。



あ「あ、一年はこのフロアだよ。よければ、教室までおくってくけど?」


「いえ、ここで大丈夫です!!ありがとうございました!」


ぺこりと頭を下げ、教室に向かっていく男の子の背中を見届ける。



…あ、あの子の名前聞くの忘れた。


けど、あの笑顔は死んでも忘れないだろう。



いいものを見た、とほくほくしながら教室に戻る私だった。

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- 主さんストーリーとても面白いです!あの質問なんですが作った人から名前変換オリジナルの名前って見たりできるんですか? (2022年10月9日 18時) (レス) @page7 id: 914057515a (このIDを非表示/違反報告)
マコ - 幼なじみ可愛すぎて心臓痛いです笑 (2016年11月14日 0時) (レス) id: 3964615cd4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - か - せんぱいがいいな - 笑 (2016年6月28日 16時) (レス) id: a9f7a71f31 (このIDを非表示/違反報告)
yuki - 先輩がいいです! (2016年2月29日 1時) (レス) id: ce8849c6f1 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい - せんぱいで!! (2015年7月20日 23時) (レス) id: 6d0d403dce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2014年3月17日 16時

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