MEMORIA〜君の記憶〜弐 (ページ6)

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バーボンは、私の反応を見て

バ「少しは、期待してもいいですか？」

と顔を覗き込んでくる。

私は、赤い顔を隠すため

『期待するだけ無駄！！』

と行って踵を返し水槽をのぞき込む。

バ「それは、残念ですね。」

バーボンは、いつもの様子に戻り笑いながら

あの魚は…

と話し出す。

隣に並んで魚の話をするバーボンの顔が見れなかったのは、ここだけの話……。

その後、イルカショーを見て水族館内の飲食店でお昼を食べることとなった。

そこは、真ん中に大きな水槽が置かれそこを優雅に泳ぐ魚たちを見ながら食事が出来るようになっていた。

その水槽付近の席に案内されメニューを見ていく。

バ「ここは、パスタが美味しいらしいですよ。」

『それなら、パスタね。私は、魚介クリームパスタにするわ。』

私が好きなクリームパスタの写真を指さしてバーボンに言うとバーボンは、固まっていた。

？

私は、そんなバーボンを見て

『どうしたの？』

と聞いてみた。

しばらくの沈黙を挟んでようやくバーボンは、いつもの様子を取り戻した。

今日は、普段とは違うバーボンを鑑みることが多い……。

そんなことを考えながら注文したクリームパスタがきた。

私は、水槽を見上げながらそれを食べ進めていると

バ「相変わらず、エビは取っておくんですね？」

とバーボンに言われた。

私は、視線をバーボンに移して

『エビは、美味しいから後に取って置いでるの！好きな物は、最後に食べたいものだから。』

とそういえばバーボンは笑いながら

バ「知っていますよ。今のあなた以上にあなたの事を。」

と言われる。

ドクン

あれ？

この笑顔……。

どこかで……。

必死に頭の中を探っていると

『レイ……』

と無意識に口に出てしまったのだった。