春に愛されて ② (ページ32)

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第79話ページ32

春千夜サイド

Aの護衛をしていれば、マイキーとドラケンがやってきた。

マズいと思い、オレは建物の影に隠れた。

すると、買い物袋の中身で怪しまれ始めるA。

今は、まだバレる訳にはいかない……。

そう思い、勢いのままマイキーとドラケンに声をかけた。

場所を変え、黒龍についてまだ調べ終わってもいないにもかかわらず、報告をした。

オレらしくない……。

万「……そうか。引き続き、何か分かったら報告頼む。」

春「はい。」

報告を終えて、マイキーたちと別れた。

Aは、無事に帰れただろうか？

そんな事を考えながら、Aの家に向かった。

ガチャッ

『あ！おかえり～！』

ガバッ

ドアを開けた瞬間、飛びついてくるA。

春「おっと！」

何とかAを受け止めた。

すると、Aは顔をオレの胸に当てたまま

『今日は、ありがとうね……。』

と呟いた。

オレは、黙ってAの頭を撫でてやる。

お前がありがとうって言う必要ねぇのに……。

オレがマイキーに知られたくないってだけで……。

オレは、抱いている腕に力を込めて

春「オレの方こそ、ありがとうな……。」

と耳元でつぶやくのだった。