春に愛されて ② (ページ25)

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第72話ページ25

自分を責め続ける日々を過ごしていたある日のこと……。

龍「A、ちょっといいか？」

『ドラケン？』

校門前にドラケンが1人で待っていた。

私は、静かに頷き歩き出すドラケンの後に続いた。

ドラケンは、何も話さずにただただ歩き続けていた。

どこに連れていかれるのだろうか？

そんなことを考えているとたどり着いたのは、小さい頃によく遊んでいた公園だった。

そこのベンチに座ったドラケンは、私にも座るように手招きした。

私は、静かに隣へと座ればようやくドラケンは口を開いた。

龍「……場地のことでマイキーが許せねぇか？」

『え……？』

龍「マイキーがお前から連絡が返ってこねぇって落ち込んでたからよ。」

『そういう訳じゃ……。私は……私が許せないだけ……。』

龍「マイキーのことを本当は、嫌ってることはわかってるつもりだ。けどな……あいつは、お前のことが大事で仕方ねぇんだ……。場地を連れ戻したかった本当の理由は、お前が悲しまないようにするためだってマイキーが教えてくれた。」

ドサッ

ドラケンのその言葉に私は、握っていたカバンを落としてしまった。

それをドラケンは、拾い上げ

パンパン

と砂埃を払いベンチに置いた。

龍「あいつがお前のことを大事に思ってることだけは、理解してやって欲しい。お前がマイキーや場地を避けたがってる理由までは、知らねぇが……お前だって心のどっかではこのままじゃだめだってわかってんだろ？マイキーとちゃんと向きやってやってくれ。それだけだ。家まで送る。」

言葉を失った私の手を引いてゆっくりと立ち上がるドラケン。

私は、私の心が分からない……。

私は、どうしたいの？