春に愛されて ② (ページ23)

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第70話ページ23

私の言葉を聞いた二人は、驚きから言葉を失った様だった。

私は、一泊置いて

『……確かに幼なじみだし、昔は一緒に居ることが多かったよ……。でもね……ある出来事を境に私は、マイキーとも圭ちゃんとも距離を置くようにしたの……。二人が例え私をどう思っていようと私は、ただの知り合いとしか思わない。そんな人の言葉を圭ちゃんが聞き入れると思う？』

と二人の顔を見れば気まずそうな顔をしていた。

そんな二人にいつもの笑顔を作り

『ごめんね。こんな話聞かせちゃって……。三途さん待たせすぎるのも悪いからもう行くね。』

そう言って欲しいものを抱えレジに向い、お目当てのおでんとおにぎりや飲み物が入った袋を持ってコンビニを出た。

外に出れば入口横で腕を組んだハルが空を見上げていた。

そんなハルに私は、いつもの調子で

『おまたせ〜！帰ろっか！』

と声をかけるのだった。

ハルは、私を見て少し表情を曇らせたが何も言わずに私の持っていた袋を持ち歩き始めた。

そんなハルの横に並び

『何も聞かないの？』

と聞いてみれば

春「聞いて欲しいのか？」

と返された。

それに私は、首を振り

『そんなハルだから好きだよ。』

と返す。

そうすればハルは、私の右手をそっと取って手を繋いでくれた。

ハルは、きっと分かってる……。

私がマイキーや圭ちゃんと距離を置いていても結局は、放っておくことができないってことを……。