春に愛されて ② (ページ20)

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第67話ページ20

ハルは、あの後すぐに戻ってきてくれた。

それに安堵し、私はもう圭ちゃんの話をしないことにした。

そして、いつも通りにハルと時間を過ごしていると

『あ！もうこんな時間だね。夜ご飯作らなきゃ。』

気づけば時計は、20時になろうとしていた。

春「お前が本に夢中になってたからな。」

『ハルだって、雑誌に夢中だったじゃん！』

春「……。」

『もぉー！』

そんなやり取りをしながら冷蔵庫を除けば

『……何も無い。』

見事に大したものが入っていなかった。

春「お前な……。少しは、ちゃんとしろよ。」

ハルは、私の後ろから冷蔵庫を見て呆れる。

『仕方ないでしょ！今日、買い物行こうと思ってたんだから！』

春「そして、それを見事に読書で忘れてた訳だな。」

『……ごもっともです……。』

肩を落としているとハルが上着を私に被せてきた。

春「しゃーねぇ、今からコンビニ行くぞ。」

『うん！』

そんなハルの言葉に私は、パーッと明るくなりすぐに鞄を持って玄関で待つハルの元へ向かう。

『夜は、冷えるねぇ〜。』

春「ジジくさ……。」

『事実じゃん！』

春「なら、おでんでも買うか？」

『いいね！鍋で熱々に温めて食べよう！』

春「米もなかったよな？」

『……はい。』

春「米炊くくらいしろよ……。」

『うぅ……。』

そんな会話をしながら、二人で仲良くコンビニを目指すのだった。