春に愛されて ② (ページ17)

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第64話ページ17

マイキーサイド

Aがオレのことをぶってからオレは、ずっとAのことを考えていた。

あの感じは、絶ッ対ェなにかあった……。

あったはずだ……。

それを確かめるために

万「三途、正直に話せ。」

オレは、集会終わりに三途を呼んだ。

目の前の三途は、目をそらすことなく真っ直ぐとオレを見ている。

春「……。」

万「どうした？いえねぇのか？」

黙りする三途にオレは、圧をかけるように声を低くした。

そうすれば、三途は

春「……実は」

と話出そうとしたその時

圭「オレがAを怖がらせちまったんだ。そいつは、悪くねぇ。」

と帰ったはずの場地が三途の後ろから現れた。

万「場地……。オレは、こいつに聞いてんだ。黙ってろ。」

オレが睨みつけても場地は、引くことなく続けた。

圭「夏休みにたまたま、Aと会って話してたら不良に絡まれてAの前で乱闘になった。その時、Aがちっとばかし危ない目にあっちまった……それだけだ。」

場地が何かを隠そうとしていることは、明白だった。

だが、場地の目は

これ以上聞くな。

と言っているようでオレは、それ以上を問い詰めることが出来なかった。

万「……はぁ。今回の件は、許してやる。次、Aを危ない目に巻き込むな。いいな？」

春「はい。」

三途は、返事をして帰って行った。

そんな三途の後ろ姿を見送り

万「場地、今回だけだからな。」

とまだ残っていた場地にそう言ってオレも歩き出せば

圭「マイキー。アイツは、ちゃんとAを守れてるよ。信じてやってくれ。」

と言葉を投げかけてきた。

そんな場地に

万「分かってるよ。」

と小さく返した。

分かってる……。

昔からAが誰を見てきたのか……。

三途のAを見る目も……。

わかってんだ……。