春に愛されて ② (ページ16)

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第63話ページ16

夏休みが終わり、ハルと二人きりの時間も終わった。

普段通りの静かな朝……。

隣で寝ていたはずのハルの姿は、もうない……。

ダルい体を動かし、学校の準備をする。

ふと、鏡の前に立てば首元の傷は、まだうっすらと残っていた……。

『マイキーたちに見られたら厄介だな〜。』

とりあえず、絆創膏を貼って何とか隠す。

身支度を整えた私は、鞄を持って学校に向かった。

当然と言うべきなのか、今日1日マイキーたちの姿はなかった。

その事に胸を撫で下ろし、下校していると

万「A〜！」

ガバッ

と後ろからマイキーが思いっきり抱きついてきた。

ーー

男1「シー。大人しくしてれば悪いようにはしねぇよ。」

男2「そうそう。こんな可愛いんだからさ。傷もんにしたくねぇだろ？」

ーー

マイキーのそれにあの日がフラッシュバックする。

ゾワッ

『！きゃー！！！』

バチン

私は、思いっきり頬を叩いた。

万「！うわっ！」

それに慌てて離れたマイキー。

それを見ていたドラケンは、

堅「うっわぁー。だからやめとけって言っただろ？」

と頬を抑えるマイキーに言った。

万「うっせーよ。……それより、Aなんかあった？」

マイキーは、私を見つめてくる。

それに私は、咄嗟に首元の絆創膏を抑えて

『な、なんでもない。叩いてごめん……。じゃあね。』

と言い捨てて私はその場から走り去るのだった。