春に愛されて ② (ページ14)

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第61話ページ14

圭介サイド

オレは、稀咲とマイキーの会話を聞いちまった……。

稀咲は、金でパーを釈放させようと考えてやがる。

それに耳を傾けるマイキー……。

稀咲は、裏でコソコソと東卍を乗っ取るために動いてやがる。

一虎まで利用しやがって！

そんなことオレが絶ッ対ェにさせねぇ！

オレは、大切な東卍を守るために芭流覇羅に行くことを決めた……。

だが……。

一個心残りなのは……。

Aを置いてっちまうこと……。

お前がオレやマイキーを避けてることは、分かってる……。

そして、アイツと付き合ってることも何となく……な。

お前と昔見てぇに笑い合えるようになりてぇ……。

けど……。

オレやマイキーは、上手くお前の心まで理解してやれねぇ……。

アイツがお前の隣を離れねぇから少し安心してたのに……。

あの日、あんなことになっちまって……。

本当は、あの時アイツを殴りたかった。

なんで、ちゃんと守れてねぇんだよって……。

でも……。

そんなことしたらお前は、きっと悲しむから……。

馬鹿なオレでもそれだけは、はっきりと分かる。

だから、オレはあんなカッコつけたこと言っちまった。

あとでマイキーに知れたら、タダじゃすまねぇな……。

そん時は、一緒に怒られてやるよ。

Aをお前に譲ったんだからオレが東卍に居ねぇ間、ちゃんと守らねぇと承知しねぇからな？

なぁ？

春千夜……。