春に愛されて

第7話 ページ9

ようやく体の震えが収まると視界の端にドラケンと顔を赤くする男の子がいた。

それに我に返り

『マイキー……もう、大丈夫だから離して。』

とマイキーの胸元を軽く押した。

万「ああ。」

マイキーが離れるとドラケンがその子を連れてやってきて

龍「A、災難だったな。」

と頭を撫でられた。

『はぁー。トラブルメーカーに付き合わされるのも大変……。』

愚痴を零していると先程の男の子の肩に腕を回したマイキーが

万「こいつがタケミっち！」

とニコニコしながら紹介してきた。

武「花垣武道です。」

軽く頭を下げたタケミっちは、話に聞いていた通り弱々しく見えた。

『私は、桜木A。マイキーとは、幼なじみなの。よろしく。』

軽く私も自己紹介をして、先程破かれた本の残骸を拾う。

そんなことをしていると何やらマイキーが女の子に引っぱたかれていた。

あまりにも急なことで状況に追い付けず、目をぱちくりさせていればあっという間にその状況は、解決した。

どうやらその女の子……橘日向ちゃんは、タケミっちの彼女らしい。

彼の怪我がマイキーたちのせいだと思い、彼氏を守らなきゃと思い行動したらしい。

凄い行動力……。

それに感心していると

万「そろそろ行くぞ！」

と言って私の手を引くマイキー。

どうやら、話が終わりタケミっちと遊ぶ許可を貰ったらしい。

とりあえず、その遊びについて行くのだった。

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