春に愛されて

第48話 ページ50

ハルの言葉に嬉しくなった私は、直ぐに今日買ったピアスを袋から取り出した。

今日買ったピアスは、サードオニキスを使っている。

ハルは、コレの意味知ってるのかな？

そんなことを考えながら

『ハルは、どっちにつけたいの？』

とハルの前に座り髪を耳にかけてやりながら聞く。

すると、ハルが

春「お前が左に多く開けてんだから右だ。」

とさも当然というように言った。

そんなハルに笑って答えながら

『今のピアス外すね。』

とそっと右耳のピアスを外し、今日買ったピアスを通す。

その瞬間、

ギューッ

ハルは、私の腰を抱きしめた。

『は、ハル！？着けにくいんだけど……。』

春「気にするな。」

ハルは、私の言葉など気にもとめず抱きしめながら私をじっと見てくる。

そんなことをされたら私の心臓は、大きく脈打つわけで……。

心臓がうるさくてピアスが通せない！！

緊張からホールに通すことが出来なかった。

春「どうした？早くしろ。」

『きゃっ！』

ハルは、そんな私をからかうように背中をそっと撫で上げた。

春「ほら、早くしろって。」

『わ、分かってる！……ひゃっ！』

必死に通そうとしているのに、ホールにピアスが通りそうになるタイミングでハルがちょっかいをかけてくる。

『もう！ピアス着けれないじゃん！』

春「頑張れ。」

結局、ハルとの攻防戦を約1時間続けたのだった……。




〜サードオニキス〜

人間関係を円滑にし、大切な人との絆をより強固にしてくれる力を持つパワーストーン。

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