春に愛されて (ページ33)

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第31話ページ33

ガヤガヤとした場所に着くと

万「これはオマエのやり方じゃねぇ！誰にそそのかされた？」

と私の背後……男の正面からマイキーの声が聞こえてきた。

え！？

もしかして、なんかやばいところに私いない！？

そんな考えに至りヒヤヒヤし始めると男は、大勢の人を通り過ぎて前に行く。

半「へー。意外、マイキーってアタマもキレるんだね。だりぃ。」

いつの間にかタバコを吸っていたらしい男は、

フッー

と煙を吐きながら話す。

万「……誰？しかも何、女連れてきてんの？嫁か？」

半「オレが誰とかどーでもいいけど。一応、今“仮”で愛美愛主仕切ってる半間だ。それとこいつは、オマエの方が知ってんだろ？だよな？Aちゃん！」

そう言って半間と名乗った男は、また私のおしりを軽く叩いた。

『キャッ！』

万「オマエが裏でネチネチしてるキモ男？それにAって！さっさと降ろせ！」

マイキーの低い声が雨の音をかき消すくらい響いた。

ビクッ

マイキー…怒ってる！

微かに体が震え出す。

怖い！

咄嗟に私は、目をつぶる。

半「面倒クセェなぁマイキーちゃ……んっ」

半間が話終わる前に私を器用に背後に降ろしマイキーの蹴りを受け止めた。

え！？

な、何が起こったの！？

自分の状況が分からずにいると

パシっ

マイキーに手を引かれた。

そして、マイキーは私を背後にやった。

万「怪我してねぇ！？」

『う、うん。』

私が返事すると、マイキーは視線を半間へと戻した。

半「そんなに急ぐなよ、マイキー。痛って。オレの目的は、“東卍潰し”かったりぃから内部抗争っしょ。でも、結果オーライかな。これてわ“無敵のマイキー”をこの手でぶっ殺せるからな！！愛美愛主総勢100人。東卍4人相手だ。前みたいにヒヨんじゃねぇぞテメェら！！オレは、長内みたいに甘くねぇからよぉ。」

半間は、楽しそうに笑いながら言ってた。

それに半間の後ろに控える男たちが返事をした。

半「逃げたら追い込みかけて歯全部なくなるまでボコるかんな！！？」

なに、この怖い状況！！

半「マイキーもドラケンもまとめて鏖だぁ♡」

私は、無意識にマイキーの服を掴んでいた。

それに気づいたマイキーは、

大丈夫だ。

というようにそっとその手を握ってくれた。

怖いのに何故かその手に安心してしまった。

そうしていると遠くからバイクの音が多数聞こえて来るのだった。