春に愛されて

第19話 ページ21

エマと日向ちゃんの会話を聞きながらサンドウィッチを食べ進めていると微かに聞こえてくる集会の内容……。

この前、ハルが話してくれた愛美愛主の件だった……。

ぶつかるなら武蔵祭り……。

今年こそは、ハルとお祭り行きたかったのに……。

付き合ってからこれまでお祭りデートをしたことがなかった……。

マイキーに誘われたり……。

祖父母に誘われたり……。

こんな感じで今までは、ハルと行けなかった。

だから、中学最後の今年こそは一緒に行きたいと思っていたのに……。

残念……。

そんなことを考えていると

日「あの……Aさんは、マイキー君と付き合ってるんですか？」

と唐突に聞かれた。

『……え？』

日「この前も学校に一緒に来てたので付き合ってるのかな？って……。違うんですか？」

日向ちゃんの純粋な質問に答えなければと思い私は、サンドウィッチを食べるのをやめて

『マイキーとは、付き合ってないよ……。幼なじみであってそれ以上では無いかな？』

と自分の考えを伝えた。

すると、日向ちゃんは

日「そうなんですね。とても仲がいい幼なじみでいいですね！」

と笑ってくれた。

けれど、日向ちゃんの後ろにいたエマの顔が少し暗くなっていることに私は見て見ぬふりをした。

自分の兄の気持ちを知っているエマにとって複雑な気持ちにさせちゃったな……。

そんなことを思いながらサンドウィッチをまた食べ始めるのだった。

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