第96話 ページ49
三ツ谷の告白によって晴れて付き合うことになった。
お互いに笑いあっていると三ツ谷が
三「その……嫌じゃなければ……抱きしめていいか?」
と聞いてきた。
急に抱きつくと私が拒絶するのを分かっているからだろう。
私は、意を決し恐る恐る
『ど、どうぞ。』
と腕を伸ばした。
三ツ谷は、そっと前から私を抱きしめた。
三「怖くないか?」
耳元で聞こえる三ツ谷の声に私は、
『だ、大丈夫……。それよりも心臓が壊れそう……。』
と正直に答えると
三「プハ!なんだよそれ!」
と笑った。
事実なんですー!
心臓ドキドキのバクバクなんです!
そうしていると三ツ谷は、ゆっくりと体を離し
三「あのさ……やっぱなんでもねぇ。」
と何か言いかけてやめた。
私は、それが気になり
『なに?気になるから言って?』
と聞くと三ツ谷は、また片手で口元に手を当て
三「いや……さすがに……」
ともったいぶる。
『なんなの?言ってよ。』
私が前のめりに三ツ谷に聞けば、三ツ谷は観念したと言うように
三「あんまがっついてるって思われたくねぇのに……。」
と言ったが私には
『がっついてる?』
が分からなかった。
三「いや……その……。」
三ツ谷は、間を開けて私を真っ直ぐ見て
三「キス……していいか?」
と言った。
私は、それを聞いて後悔した。
聞くべきではなかったかも……。
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作者名:ミニオン | 作成日時:2023年4月18日 15時