第79話 ページ32
堅サイド
警察の事情聴取があってからAは、ようやく落ち着いて来ていた恐怖が現れていた。
それによって熱を出し、食事もまともに取れず痩せるアイツを隣で見ていることしか出来ない。
そんなに悔しさを胸に秘めAの看病にあけくれた。
そして、何とかAは退院となり家に帰ることが出来た。
お店の営業時間が近づけば、アイツは怯え始めた。
オレは、優しくAを包み込み宥めるように背中をトントンとしてやる。
そうするとしばらくして、
スー、スー
と規則正しい寝息が聞こえてきた。
オレは、そっとAをベッドに寝かせてやり布団を着せてやる。
『堅兄……。』
やべぇ!
起こしちまったか!?
それに焦ったが寝言だったようでまた静かに眠り始めた。
堅「はぁー。ビビった。」
寝ているAの頭を数回撫でてやり、オレは床に横になって眠りに着いた。
堅「ふぁー。」
次にオレが目を覚ました時には、ベッドにはAがいなかった。
アイツどこいったんだ!?
オレは、焦りを感じると
『あれ?堅兄、起きたの?』
と後ろから声がした。
後ろを振り向けば風呂上がりなのか、タオルに下着姿のAが立っていた。
オレは、見ちゃダメだと思い慌てて後ろを振り向く。
堅「オマエも起きてたのか!?とりあえず、服着ろ!」
オレがそういえば
『堅兄……こっち向いてよ……。』
と悲しそうなAの声がした。
ああー、クソ!
兄貴を見せろ!
オレは、意を決して振り向けばAは泣いていた。
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作者名:ミニオン | 作成日時:2023年4月18日 15時