第58話 ページ11
堅サイド
Aを三ツ谷に託した後、オレはリーダーをぶちのめした。
本来ならAをあんなにした以上、殺さないと気が済まないがそれをする訳にはいかないため駆けつけた警察に任せることにした。
オレたちは、警察が到着する前に逃げたので問題はなかった。
そして、すぐに三ツ谷から連絡をもらいAの容態を聞いた。
跡が残ると聞いたときは、やっぱり殺せばよかったと思った。
オレが家に帰れば、マサウェイさんや店の姉さんたちがAのことを聞いてきた。
オレは、三ツ谷から聞いたことを話して聞かせ一緒に怒ってくれた。
オレは、ひとまず面会時間もすぎていることからAの入院の準備をして眠りについた。
翌日、面会時間になるとすぐに病院へ向かった。
病棟のナースステーションに行き病室を尋ねていると
看1「大変です!2153号室の龍宮寺さんがいません!」
と慌てた様子でナースステーションにいる看護師たちにいった。
看護師たちは、慌てて病棟内へと散っていった。
堅「Aが居ないってどういうことですか!」
オレは、その人に詰め寄った。
看1「えっと……あなたは?」
堅「龍宮寺堅です!Aの双子の兄です!それで!」
看1「そうだったんですね!失礼しました!今日、Aちゃんの担当の川辺と言います。朝の検温の時間は確かにいたんですが、先生の処置の時間に部屋に行くといなくて……。」
オレは、まさかと思い
堅「病室ってどこですか!?」
と聞いた。
看1「こっちです!」
看護師は、不思議そうにしながら部屋に案内してもらった。
看1「ここがAちゃんの部屋です。見ての通りお部屋には、トイレからシャワーまで着いているので部屋からそれで出ることはありません。」
オレは、部屋を見渡して
堅「大丈夫です。多分居ましたから。」
スタスタと小さいクローゼットを開けた。
堅「A、みーつけた。」
『うぅぅぅ、堅兄!』
そこには、病院着で膝を抱えて泣いているAがいた。
堅「おいで。」
オレが手を広げれば飛び込んできた。
『堅兄ー!堅兄ー!』
オレを呼びながら泣き続けるAを泣き止むまで頭を撫で続けてやるのだった。
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作者名:ミニオン | 作成日時:2023年4月18日 15時