第140話 ページ45
集会が始まりマイキーが半間を紹介すると半間は、抗争に負けたことから東卍の傘下に降ると言い始めた。
その話を成立させたのが稀咲だと……。
呼ばれた稀咲は、階段の上に登りマイキーと半間が重ねる手の上に自身の手を重ねた。
それが終わると半間は、私を上から下まで見てニッと笑った。
気持ち悪い。
私が1歩下がれば
堅「どうした?」
隣にいたドラケンが心配そうに聞いてくる。
『大丈夫……。なんでもない。』
そう答えると同時にマイキーがまた話し始めた。
万「“血のハロウィン”で得たモノもあれば失ったモノもある。壱番隊隊長 場地圭介が死んだ。オレらは、この事実を深く反省し重く受け止めなきゃいけない。……後はオマエから言ってくれ。壱番隊副隊長 松野千冬。」
マイキーと変わって前に出た千冬は、一泊置いて話し始めた。
千「東卍を辞めようと思ってたオレを総長は、こう言って引き止めた。“壱番隊の灯をオマエが消すのか?”壱番隊を引っ張っていくのは、オレにはやっぱり荷が重い。 総長と話し合った。何日も何日もそして、こういう形に辿り着いた。」
千冬は、伏せがちだった顔をあげて
千「自分のついて行きたい奴ぁ自分が指名する!!!花垣武道。オレはオマエを壱番隊隊長に命じる!!!」
みんなが驚く中千冬が続ける。
千「タケミっち、これが場地さんの遺志だとオレは思ってる!場地さんがオマエに託しオレと総長が決めたことだ。」
その瞬間風が吹いた。
その風に乗って
“それでいい!よく決めたな!”
場地の声が聞こえた気がした。
『これが……場地の遺志なんだね……。』
私は、涙が流れた。
万「花垣武道!!!顔上げてみんなに挨拶しろ!!」
マイキーがそう言えば涙を流しながら顔を上げ
武「よろしくお願いしますっ!!!」
大きな声で叫んだ。
これからどうなるか分からないけど……。
真一郎に似ていて場地の遺志を継ぐタケミっちは、また何かをしてくれるとそう思わされたのだった。
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作者名:ミニオン | 作成日時:2021年10月10日 18時