君のとなりで 3 (ページ27)

今日:7 hit、昨日:48 hit、合計:47,189 hit

第122話ページ27

武道サイド

泣き始めたAちゃんを包み込むようにマイキー君は、抱きしめた。

オレは、急に力が抜けその場に座り込んだ。

すると、

堅「だから、動くなっつったのに。」

とドラケン君が隣に座ってオレの首を見てくる。

堅「Aは、今不安定なんだ……。アイツを止められんのはマイキーくらいだよ。」

武「まさか、場地君の葬儀がずっとこんなことしてんスか！？」

堅「ほぼ毎日のように来てる。それでも……眠れなくて、限界を迎えて落ちたとしても夢でまた飛び起きる。だから、余計に不安定になっちまう。」

ドラケン君は、Aちゃんを宥めるマイキー君を見ながら悲しそうにした。

堅「とりあえず、手当だな。」

そう言って部屋の隅に置かれた救急箱を使ってオレを手当してくれた。

ひとしきり泣いたAちゃんは落ち着いたのか

『ごめんね……タケミっち。』

と謝ってくれた。

万「動くなって言ったのに！」

マイキー君には、怒られた。

マイキー君の首には、湿布を。

Aちゃんの首には、ガーゼと包帯を巻いた。

マイキー君とAちゃんは、処置中お互いの手を握りしめていた。

お互いの存在を確かめるように。