第121話 ページ26
武道サイド
見るからにAちゃんが異常なのは、分かってる。
でも、マイキー君の首を締めているのは止めないと!
ベッドに駆け寄るとマイキー君の目が見開かれた。
武「やめましょうよ!Aちゃん!……っグ。」
オレの声に反応するようにAちゃんの左手がオレの首を掴んだ。
『黙れ!』
Aちゃんは、オレの首を締めるよりも爪を食い込ませていく。
武「マイキー君は……一虎君を許したんだ……。場地君の死は……受け入れられないかもしれない……。それでも……Aちゃんがこんなになっちゃダメだ……。Aちゃんの笑顔が見たいから……だからみんな必死なんだ!」
『……真一郎…?みんなって?』
武「え……?」
オレに向けられた目は、何も映さず無表情だった。
Aちゃんの顔には、濃ゆいクマと泣き腫らした目、首には無数の引っかき傷……。
とても痛々しかった。
オレが言葉に詰まらせていると手が緩められたのかマイキー君が両手でAちゃんの顔を無理やり自身の方に向かせた。
万「A……落ち着け。オレやケンチン、三ツ谷……東卍のみんながオマエを心配してる。オマエは、一人じゃないんだ。大丈夫だ。」
マイキー君がそう言えばAちゃんの手の力は抜けていき急に震え始めた。
『……ああ……私……ごめんなさい……ごめんなさい……。』
そう言って両手で顔を多い泣き始めてしまった。
78人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミニオン | 作成日時:2021年10月10日 18時