君のとなりで 3 (ページ17)

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第112話ページ17

武道サイド

マイキー君は、いつの間にか落ちたオレが拾っていたお守りを拾い上げた。

万「タケミっち、このお守りを……どこで……？」

武「……集会の時、神社で拾ったんですよ……。」

堅「お守り……？」

三「！それって。」

お守りの話に創設メンバーが反応する。

万「場地……ずっと持ってたのか……？“あの日”のお守りだ。」

一「場地……。」

マイキー君は、話してくれた。

東卍結成時の話……。

場地君が東卍を立ち上げたこと……。

結成の記念としてお守りをみんなでお金を出し合って買ったひとつのお守り。

それを場地君が預かっていたこと。

そうだったんだ……。

東卍は、場地君から始まったんだ。

万「これがその……結成記念のお守りだ。東卍を創ったのは、オレじゃない。……場地だ。……“誰かが傷ついたらみんなで守る。一人一人がみんなを守るチームにしたい。”そうやってできたチームだったな。」

マイキー君のその言葉にみんな涙を流す。

武「場地君は、ずっと一人で戦ってたんスね……。その日の約束を守る為に……。」

マイキー君は、場地君の前に立ち

万「ごめんな……場地。」

泣きながら謝った。

すると、どこからともなくパトカーのサイレンが近づいてくる。

それを境に観戦していた奴らも帰っていく。

一虎君は、自分のケジメをつけるためその場に残ることを伝えた。

マイキー君は、今だ苦しそうに呼吸しながら涙を流すAちゃんを抱き抱え帰ろうとする。

そんな彼らの後ろ姿に一虎君は、真一郎君と場地君のことを一生背負っていくと頭を下げて東卍を見送るのだった……。

2005年10月31日。

東京卍會150人ＶＳ芭流覇羅300人

この類を見ない大抗争は、東京卍會の勝利。

そして、死者1名逮捕者1名を出すという悲惨な結果に終わった。

この抗争が後に“血のハロウィン”と呼ばれる。