星の魔女【2】 (ページ50)

今日:7 hit、昨日:0 hit、合計:23,146 hit

100 ページ50

目が覚めた当日は念のために仕事は休めと4人に言われたので、休ませてもらう事になった。

ローもヴォルフの為に1週間は休むらしく、久しぶりに家でローとヴォルフの3人。

恋歌も安静にしていろと言われたので、風呂に入ってから部屋に戻り、今は恋歌の部屋のベッドの上。

≪なんか…こんなに静かなの久しぶりだね≫

ロー「ああ」

騒がしい3人が仕事に出かけ、ヴォルフも要安静の為、家には静かな時間が流れている。

ロー「恋歌、今魔力はどうだ？」

≪満タンに近いよ≫

ロー「そうか…」

元気だと伝える為にぐっと握りこぶしを作るが、何かを言いにくそうにしているローに首を傾げる。

ロー「やましい気持ちがあるわけじゃねぇ

医者として言うからな」

≪う、うん≫

ロー「恋歌の紋章、見せてくれ」

『(え…)』

真剣な顔で言われた言葉を理解するのにしばらく時間がかかり、理解をするとぼんっと顔が赤くなった。

ロー「この前の風邪の時も…今回も、恋歌の紋章が通常の時を知らねぇから、魔力がなくなってる指標だって言われてもなんの参考にもならねぇ

だから…これからの事も考えて…元気な今の状態の紋章を見せて欲しい」

おそらく昨日も紋章は薄くなっていたのだろうとは思うが、どこまで濃くなれば完全なのかわからないから見なかった。

赤い顔をした恋歌がしばらく視線を泳がせた後、小さく頷いた。

ぷちぷちとパジャマのボタンを外し、紋章が見える程度に服をはだけさせる。

ロー「(意外と範囲が広いな…)」

見せてくれた紋章は思っていたより範囲が広く、無意識に手を伸ばして紋章に触れる。

ロー「(手触りは普通の肌だな…

たしかに前に風邪を引いた時より濃い

これが通常の色ってわけだ)

ん？」

じーっと顔を近づけて見られているのが恥ずかしくなった恋歌は、ローの肩を押した。

すこし涙目になりながら顔を赤くしている恋歌に、一瞬心臓が縮んだ気がしたが、自分が無遠慮に触って胸元に顔を近づけている事に気づいて慌てて離れた。

ロー「わ、悪い」

ふるふると顔を横に振って大丈夫だと笑ってくれたことにほっとし、もう服を着てもいいと伝えた。

ロー「他に気分が悪いとか、どこか痛いとかはないな？」

その言葉には頷いて返すと、頭を撫でられて、何か作ってくるとローは部屋を出て行った。