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そもそも私が有岡さんのことを好きになったきっかけは
4月、塾に通いたての頃の話だ。
初回授業の日 、私は運悪く季節外れのインフルエンザにかかってしまって。
第2回目の授業の日、どこの教室に行けばいいのか
おどおどしていた私に
『どうした?』
と優しく声を掛けてくれたのが、有岡さんだった。
「えっと、、初回授業お休みしてて、、、」
『あー、、学年とクラスなに?』
「高校一年、英語のBクラスです」
『えっと、、Bクラスなら下の階の教室だね。
一緒に行こっか。』
「ぁ、、はいっ、」
『ここのエスカレーターから降りて下の階に行くんだけど、、
はい、どーぞ、』
さりげなくエスカレーターへ繋がる扉を開けてくれて。
「ありがとうございます、」
『ん、で、帰りはここの扉からもう一回上がってきてから帰ってね。
なんか、上がんなきゃ注意されるらしくて、
俺もよく分かんないんだけど 、笑』
「わかりました 笑」
『受付あるでしょ?上の階に、
あそこに俺居るから
だから帰り俺にばいばいって言ってから帰ってください 笑』
「はいっ、笑」
この時はまだ名前もなにも知らなかったけど、
声掛けてくれたのが有岡さんでよかったなって
今になっては思うのです。
めちゃくちゃ緊張してたけど
有岡さんの優しさと一言に一気に緊張なんてほぐれて。
まだこの時は イケメンだなぁ、しかも優しいなぁ
なんて、それくらいしか思ってなくて
でも、帰りにばいばいを言うのがとっても楽しみで
今思えばこの頃から
恋に堕ちてたのかもしれない、
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作者名:天 | 作成日時:2019年9月3日 0時