しとど晴天大迷惑。 (ページ6)

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『追い出さなくて良かった』

ゾロ「なんだよ、目が覚めたらルフィがいた方が良かったか？」

『.....そ、それもやだ........』

時計を見ると夜の11時を過ぎていた。

私何時間も寝てたんだ

起き上がると頭が鉛みたいに重く、やっぱりベッドに倒れてしまった。

ゾロ「きついだろ...3日は安静にしとけ」

せっかく久々大きな島に着いたのに、勿体無い

『みんなは？』

ゾロ「まだ島にいる。遊んでんだろ」

『.....ゾロは？行かなくて良いの？』

ゾロ「病人置いて行けるか」

チョッパーがただの風邪って言ってたぞ、と報告し私を安心させてくれるゾロ。

そろそろ夜ご飯にしようと思っていたところだったけど、風邪のせいか今はそこまで食欲がない。

ゾロ「ルフィと行動してたのか？」

『ち、ちがう.....丁度バッタリ会って』

ゾロ「良かったじゃねぇか」

『..........でも私、意気地なしだから』

一緒に行動しよう、とルフィに誘い出すことができなかった事をゾロに話した。

あの時勇気を出して言っていれば。

今頃体の異常になんて気付かず、ルフィと楽しんでいたかもしれないのに

『頭の中ではいくらでも話せるし行動もできるのに....いざ現実となると何もできないや』

ゾロ「.....ああ」

『あ....でもミサンガあげたんだ！ゾロの分もあるよ』

重い体を起こし、ゾロの逞しい腕に緑色のミサンガをつけた。

『外したかったら外しちゃって大丈夫だから』

ゾロ「いや...サンキュ」

『うん......... あ、』

ぐら、と視界が歪みゾロの胸によしかかってしまった。

ゾロ「！」

『、ごめん...！すぐ避ける.....』

ゾロ「っおい、無理に動くな」

ゾロは私の肩を優しく掴み、ベッドに寝かせてくれた。

『.........ず、ずっと一緒にいると移っちゃうかもしれないからさ、ゾロも島に行ったら？』

ゾロ「.....移ってもいいし行かねぇ」

『そう？』

なんとなく気まずくて促すように言っても生返事しか返ってこない。

ゾロはベットの横にある丸椅子にもう一度腰をかけ、腕を組み目を瞑った。

『....ねるの？』

ゾロ「悪いか？」

『いや別に』

数分してゾロは座ったまま本当に寝たようだった。

ルフィは恋愛に興味はあるのだろうか。そんな問いの答えは本人に聞くまでもなく秒でわかるのだ

でもいつまで経っても行動を起こさない自分にも腹が立つ。

そんな事を考え、間も無く自分も眠りについた。