憧れの煉獄先輩とマッチングしてしまった。

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そう、たしかきっかけはあの時だった。




『ねえてんてん、マッチングアプリってどう思う？』




私は大学の近くの居酒屋で働いている。
今日は火曜。
そしてまだ19:00のため客の入りはまばらだ。



「ん〜？なんだ急に。
お前憧れてる奴が居るって言ってなかったか？」


そう言うのは同じ大学の先輩、宇髄天元。
めちゃくちゃ可愛がってくれていて、
たまにご飯にも行く仲だ。
そのため年上ではあるがタメ口で話し、
さらにはてんてんと呼んでいる。






そう、私には憧れている人がいる。
目の前にいる宇髄天元


……の、いつも隣にいる煉獄杏寿郎先輩。
2人は親友らしい。





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ほぼ、一目惚れに近かった。
正直に言ってしまうとめちゃくちゃタイプだったのだ。





てんてんとは、バイトではよく一緒になるが
学年も違えば専攻も違うため
広い学内で会うことはあまりない。
たまたま、購買で見かけたことがあり
声をかけようとした時に隣にいる煉獄先輩が目に入ったのだ。



その時の衝撃は凄まじかった。



雷に打たれたような、
弓矢で射抜かれたような。




某アニメでｽﾞｷｭｩｩｩｩｩﾝ！みたいな描写があるがまさにそれだ。
……いや、私はあんなふうに下半身がｽﾞｷｭｩｩｩｩｩﾝとなったわけではないが。



と、いうわけなのだが
もちろんこの男には秘密だ。知られたら厄介すぎる。
からかわれることはもちろん、
何か余計なことをしかねないからだ。




と、いうわけで“憧れの人がいる”
とだけ言うことにしている。





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「あいつか？いつもお前といる奴。」


あぁ、“あいつ”ね。







不死川実弥。私の親友。
大学ではいつも一緒にいるが恋愛感情はお互いにない。
“友達として”大好き。
面倒見良いし頼りになるし、本当に好き。
周りからはお前ら付き合えよってよく言われるけど、
そんな時実弥は決まってこう言うの。









「絶対こいつには勃たねェ。」



…だって。ひどくない？
本人目の前にして“こいつは女だと思ってねェ”
って言うんだよ。






そんなこと言うなら私だって、
実弥では濡れませ〜ん。

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