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原因 ページ6

天元side


任務が終わってお館様に挨拶に行った帰りにAに会った。怪我をしたと聞いた時はかなり心配したがもう歩けるようになったらしい。

久しぶりに見たAの顔は憂いに満ちており、声や表情も前のような明るさはなくなっていた。言い方を変えれば大人っぽくなったのかもしれない。女は悩み事があると色気が出るもんなのか...?

何があったか気になり話を聞こうと甘味処に誘ったがAは困ったように笑った。...なんなんだこの表情は。いつもより女らしくみえて調子が狂う。 手を引き甘味処へ向かう最中も俺は少し緊張してしまっていた。



「お前何を悩んでるんだ?派手に話してみろ。」

甘味処でお茶を飲みながらそういってみるとAは驚いた顔をした。悩みがあるってのが気付かれてないとでも思ってたのか?

「...師範とのことで少し..悩んでいることがあって...」

彼女はゆっくりと口を開いた。

「私が怪我をしてから昔みたいに厳しくしてくれなくなったんです。心配かけてるんだろうなって思うと申し訳なくて...あとちょっと...最近.....距離が近いような気がするんですよ...」

...へえ..そういうことねぇ... 煉獄のやつ、この前俺に女の喜ばし方とか聞いてきたっけな。嫁が3人いるからって女好きなわけじゃねえからな..優しくして適当にデコに口付けでもしとけって言ったっけ。本当にやったのかあいつ。

「お前は優しくされるの嫌なのか?」

「嫌じゃ..ないですけど....前は割と厳しめだったので違和感がありますし..なんか..いつもと違って見えるというか..その...」

Aは突然何かを思い出したように顔を赤らめた。
..これは..やったな.. 俺はちょっと複雑な気持ちになったがそれが表に出ないようにニヤニヤ笑う。

「..悩むことじゃないと思うがなぁ、煉獄がどんな思いでデコに口付けたのかは考えようだが、少なくともお前に対して気を使ったり心配したりしながらそんなことはしねぇだろ。」

「!!!!????///なんで!!??//////知って.....っ!?///」

Aの顔が爆発したようにさらに赤くなる。やべ、表情に気を使いすぎて口が滑った。くそ、可愛いな、

「それくらい予想つくわ阿呆。おれは神だからな」

...これ以上話してたら変な事言っちまいそうだ。

「そろそろ煉獄の任務、終わるんじゃねえか?お開きにするか」

俺はそう言って会計を済ませ、Aと帰路に着いたが、Aはずっと頬を真っ赤にしたまま俯いていた。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 愛され   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:野田 | 作成日時:2020年1月23日 21時

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