5 〜JK side〜 ページ5
TH「ジョングガー。お前もうどこ行くか決まってんの？」
JK「うん、もう決まってるよ、最初っから。」
TH「釜山？」
JK「まっさかぁ〜！研修生の時にいたとこ」
TH「あ〜はいはい！え？でもあそこなんもなくない…？」
JK「あるよいっぱい。ていうか、俺の思い出なんかそこにしかないよ」
TH「なにそれ意味深」
JK「…じゃあね〜お疲れ様でした〜おやすみなさいヒョン」
どういう事だよって詮索してくるヒョンを軽くあしらって
、隣の自分の部屋へ戻る
本当に本当に幸運なことに、知名度が上がれば自ずと待遇も良くなっていくもので。
事務所の近くのマンションに、今は1人一部屋ずつ
狭い家に7人で雑魚寝してたあの頃に比べたら
天国のような暮らしだ
今度、番組の企画で思い出の場所巡りなる撮影があって、ヒョンとしてたのはその話。
ヒョン達はみんなどこにしようか迷ってたけど、俺は迷わず即決だった
だって本当に、俺の思い出は全部あの街にある
楽しみかと言われればそれと違う気がするけど
今まで一度も行かなかったその場所に
行けば何かが変わるような、そんな気がして。
何かが変わって欲しいって
俺はたぶん願ってて。
きっと今なら
今だったら
手放すよりも守り抜く事を選べるのに
ただ君に忘れないでいて欲しくて
ただ覚えていて欲しくて
だから無我夢中で
必死になれた
もしかしたらもう結婚とかしちゃってたりするのかな…
もしそうでも、その時は笑っておめでとうを言えばいいだけで
君が俺を忘れないでいてくれたなら
きっとそれだけでこの想いは報われる
逢えるかな…
逢いに、行ってもいいのかな…
それは風に吹かれる葉っぱみたいに
まだ少しだけ迷いながら
ザワザワと波打って揺れていた
.
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作者名：OUREN | 作成日時：2022年11月7日 20時
