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35〜girls sideジウの場合〜 ページ29

休憩室へと向かうためにドアを開けたその時



Aの部屋のドアの前に座り込む男の子



もうほんとに隠す気さらさらないのね



足音に気づいて顔を上げた彼に



JU「なにしてるの?」


って問いかけたら


JK「んー…まちぶせ?」


彼は笑ってそう答えた



JU「A、気づいてる?」



JK「んーん、たぶん、準備してると思うから」




じゃあ休憩室で待ってればいいじゃない


なんて


野暮な事を言うのはやめた




彼女の部屋から休憩室までの距離、それすらもきっと彼にとっては惜しいんだろう



JU「ノックしてみたら?」



彼は少し目を丸くして



JU「たぶん…おんなじ気持ちだよ、あの子も」





いつだってまっすぐでひたむきで


正直すぎるほど自分に正直なあなたが



私はいつも



少し羨ましい







長い廊下を歩いて階段の前で立ち止まる


振り返ったその場所に彼の姿はなくて




あぁ良かったな



なんてらしくない事を思いながら階段を降りた

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作者名:OUREN | 作成日時:2021年11月5日 8時

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