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恥ずかしすぎる電話越しの直球ストレートをなんとか制して
衣装合わせが終わったらすぐに連絡をするという約束はされられたものの、ひとまず彼を不機嫌にせずに電話を終えることができた
そりゃ私だって、ジョングクがいてくれた方が安心っちゃ安心だけど
かと言ってあの2人がご対面するのはやっぱり…
ふとジミンの言葉を思い出す
もしジョングクになんかしようとか思ってんなら絶対許さん
何考えてるかよくわかんないあの無駄に綺麗な顔がチラついて
本当は少しだけ…
少しだけ不安で
本当は早く帰ってきて欲しくて
大好きなあの笑顔を思い浮かべて眠りについた
–翌日
ズラリと並ぶゴージャスで可愛い衣装を前に
昨日までの不安はすっかり空の彼方へ消えていた
先方のメーカーのお偉いさん達と少しだけ顔合わせがてら挨拶をしてから、数名のコーディネーターやスタッフさんと一緒に衣装選びが始まった
王子との撮影は昼のチャペル、魔王との撮影は夜の二次会がテーマで、そのテーマに沿って3着ずつ選ぶそうだ
全部試着するわけにもいかないから、サイズが合いそうなめぼしいやつを数着選んで早速着てみる
どれを着てもコーディネーターさん達がベタ褒めしてくれるもんだから、それが彼女達の仕事だという事は分かっていても嬉しくてテンションが上がってしまう
合間に休憩を挟みながら、全て決まって帰る頃にはもう夕方になっていた
ん？
そう言えば王子に会わなかったな
ね？だから言ったじゃん〜！そもそも男と女なんだから、一緒に衣装合わせするなんてことありえないし
心配しすぎなんだよジョングクは。
帰りの車の中で、今帰ってるよ、アレには会わなかったよ、ってメッセージを送ったら、秒でハートマークがいっぱい返ってきた
だけど会わなかったんじゃなくて
アレは元々来てすらいなかったって事を
私はまだ知る由もなかった
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作者名：OUREN | 作成日時：2021年11月5日 8時
