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聞こえるのはテレビの音だけで
微妙に張り詰めた空気と
様子を伺うようにずっとこっちを見ている視線
私はただゆっくり、順番に、３枚のカードを見つめる
JK「なんか言ってよ」
「言ったらバレるって言ってたじゃん」
JK「じゃあこっち見ろ」
「…見たらもっとバレちゃうよ」
ジョーカーも
私の気持ちも
その眼に全部見透かされそうだ…
はっきり言ってもうトランプどころじゃないのに
JK「じゃあ…もしこれがジョーカーじゃなかったら、俺のお願いいっこ聞いて」
「……(ジョーカーだよ…)」
JK「おっけーね？」
そう言って少しだけ口角を上げた彼は
スッと右端のカードを取った
「あ…」
JK「はい俺の勝ち。いいよ、取って」
その手に残るのは最後の１枚のカード
「真ん中取らないんじゃん…」
JK「バレバレ。見てれば分かる」
勝ち誇ったように笑うその手から
渋々最後の１枚を取る
JK「A、夏休み中にもう一回俺とデートして」
「え…？」
JK「俺が連れて行きたいとこに連れて行く。それがお願い。電子レンジはその次ね？」
うわ
どうしよう
嬉しいよ…
「…うん」
JK「じゃあ、寝よっか………テヒョン遅くない？」
「勝ち逃げっていうか、勝ち寝？」
笑いながらトランプとテーブルの上を片付けて
テレビを消して
洗面台の前で並んでハミガキした
JK「なんはふはりできてるみはいはね」
(なんか2人で来てるみたいだね)
鏡越しに目が合ってそう言われれば
いつもの、家にいる普段の彼はこんな感じなのかなと想像して
やっぱりまだとても寝られそうにない
「おばあほはくひがうえでねへるよ？」
(おばあと策士が上で寝てるよ？)
泡が溢れないように上を向いて笑う姿が
なんだかとっても可愛いかった
電気を消して階段を登って
JK「おやすみ。また明日ね」
ポンポンと頭を撫でて彼はそう言った
「うん、おやすみ」
隣り合った部屋のドアを開けて
ふわふわした頭で
ぼーっと考える
彼の事。
目の前には
布団を蹴り落としてベッドに大の字に寝るおばあがいた
・
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renou(プロフ) - hanamiさん» ありがとうございます！本業が忙しくなってきて、書きたいのに書けず悶々としています(^^;;頑張ります！！ (2021年11月22日 15時) (
レス) id: 5d37c52f24 (このIDを非表示/違反報告)
hanami(プロフ) - とっても面白いです。更新頑張って下さい。続き、楽しみにしてます。 (2021年11月21日 0時) (レス) @page36 id: 97ddd4c5e5 (このIDを非表示/違反報告)
renou(プロフ) - MARIさん» 同じように思って下さってる方がいて、とても嬉しいです！早くくっつけたいのですが、この微妙な距離感を延々と楽しみたい自分もいます(笑)感想頂けるなんて、本当に創作意欲が湧きます！ありがとうございます(〃ω〃)頑張ります！ (2021年11月15日 7時) (レス) id: 5d37c52f24 (このIDを非表示/違反報告)
MARI(プロフ) - お話のテンポ感も文章も読みやすくて最高ですー！キュンキュンするし、自分もこんな青春したかった…と思いながら読んでます（笑）続き楽しみに待ってます✨ (2021年11月14日 20時) (レス) @page31 id: de6259910f (このIDを非表示/違反報告)
renou(プロフ) - 巫都さん» わぁーありがとうございます(ToT)キュンキュンして頂けたなんて嬉しすぎます！楽しく読んで頂けるように頑張りますᕦ(ò_óˇ)ᕤ (2021年11月13日 22時) (レス) id: 5d37c52f24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：OUREN | 作成日時：2021年9月28日 17時
