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虫眼鏡side
と｢は、いやでもお前車｣
て｢さっきいくとにLINEして持ってきてもらった、どうしても二人で話したいから｣
虫｢そっか、それがいいかもね｣
て｢ごめん、なんか色々｣
り｢いや、でもまぁちゃんと解決しなよ｣
と｢そのゴタゴタでまた揉めるとか勘弁してくれな｣
て｢わかった、ほんとにごめん｣
どれだけお人好しなんだよお前ら
普通自分の好きな人が弱ってるタイミングで狙いに行くとかじゃないの？
なのに、解決してこいだなんて
いくら撮影に関わるからって、この怪我の後なら真っ先に自分が側にいたいだろうに
バカじゃん
バカみたいに良い奴らやん
しばらくして、準備が終わったらしく帰れる状態になった
処置室から出てきたAは、やっぱりどこか暗い顔をしているように見えた
｢お騒がせしました…｣
そういって不安げに笑って出てくるから
と｢もう、こんなこと勘弁してな｣
そっと怪我をしていない側の頭を撫でるとしみつ
｢う、ん｣
り｢でも、骨とか折れてなくてほんとに良かったね｣
｢でしょ？さすがにびっくりした｣
し｢まぁそれだけ図太いってことだな｣
｢はぁー？私結構か弱いんだけど？｣
なんていって笑いを生む
知ってる、か弱いことなんて知ってるから
今はそんな辛い顔して笑わないでよ
僕は分かってるから、どんな事情があれその心の痛みはいくらか残ってるんでしょ
て｢じゃあ、まぁ、俺送ってく｣
｢あ、うん｣
て｢それじゃ｣
そういって、Aはてつやの車に乗り込んだ
ちゃんと言うんだよせめて、
君は今平気なんかじゃないんだから
そうやって溜め込もうとするの高校の時から変わってないんでしょ
──── ｢もうそんな辛い顔したらいかんよ、｣
そう言ってきたAが今辛い顔してるよ？
僕だって頑張ってるんだから
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作者名：矢橋 | 作成日時：2020年6月2日 19時
