7人目の東海ちゃん。③ (ページ5)

今日:4 hit、昨日:5 hit、合計:36,922 hit

99 ページ5

てつやside

流れに任せて、そのまま体を重ねる

そこに愛なんてない、ただの性行為

さっさと終わらせよう、そう思って動きを早める

女｢はぁ、疲れたぁ｣

て｢お疲れ｣

女｢ふふ、じゃあ今回だけは内緒にしといてあげるからね｣

て｢もう二度と会う気は無いんだけど｣

女｢えー？わかんないじゃん？｣

て｢勘弁してよ｣

無駄に疲れたから、眠くなってきた

横に他の女がいるのにも関わらず、頭にはAしかいなかった

あーもう早く明日になんないかな

そして、次に目を開けた時にはAが部屋にいた

ごめん、そんな顔で見ないで

俺の言ってた好きは本物なのに

ホントにAの事が大好きなのに

｢…ごめん、ちょっとまじ気持ち悪い｣

心に痛いくらい刺さった

そりゃそうだ、見ただけなら俺はただのクズ

そのまま出ていってしまったAを、ただ見つめることしか出来なかった

女｢あれ、てつやのグループの女じゃん｣

て｢…そうだよ｣

女｢あれ？もしかしてデートって、あの子？えー！悪いことしちゃったなぁ｣

そう言いながらも顔はなんとも嬉しそう、

普段人に腹なんて立たないけど、すごいムカつく

でも、怒れる立場でもないのが辛い

て｢とりあえず、帰って｣

女｢えー？やだぁ｣

て｢ごめん、ほんとに、マジで帰って｣

女｢…はぁ、わかった｣

さっさと支度をさせて、女を家から追い出す

それと同時に俺も直ぐに着替えて家を飛び出す

とりあえず、行きそうな場所を考える

どこだろう、家に戻る？いや、すぐには帰らないだろう

じゃあ誰かの家？ゆめまるとか？いや、しばゆー？

そんな風に考えてると、近くに救急車が止まっていた

愛知県は交通事故も多いし、またかなんて思って通り過ぎようとした

でも、野次馬の隙間から見えてしまった

見覚えのありすぎる服、荷物

て｢A…？｣

思わず人を掻き分けて、運ばれてる人を確認する

それはさっき紛れもなく俺の家に来たAの格好だった

警察に仕事仲間であることを伝えて、けが人に駆け寄る

そこには目を閉じて唸りながら痛みに耐えるAがいた

て｢A！！！｣

声をかけるが返事はない

ストレッチャーと共に救急車に乗り込む

目の前で処置されていく姿に目を覆いたくなった

なんで、なんでこんなことに

なぁ頼むよ、A

目を覚まして…